あべのハルカス美術館「円空」展 | こっちのkinocoのブログ

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久しぶりの大阪、あべのハルカス

ハルカス美術館で開催中の「円空 -旅して、彫って、祈って-」展を見て来ました。

円空仏の展覧会は、いつだったか思い出せないくらい昔に見たことがあって、
その時は、手塚治虫「火の鳥」に登場する猿田彦が木に仏像を彫るシーンを連想して、かなり盛り上がった記憶があるんですが・・・
今回も楽しめましたが、なんというか、その時ほどの衝撃はなかったですね。

その理由のひとつは、昨年の龍谷ミュージアムで見た「みちのく いとしい仏たち」展があるように思います。

そこで見た「民間仏」と呼ばれる、人々の信仰のイメージをストレートに表現した像が衝撃的で、
それと比べると円空仏は、形にとらわれないと言いつつも、やっぱり仏や神の形になった「仏像」「神像」という気がしますからね。

あ、いやいや、なんかいきなり醒めた様な事を書いてしまいましたが、面白い展覧会だったことは確かで(^^ゞ

今回は写真の撮れるスポットも多く、入場していきなりの「金剛力士(仁王)立像(吽形)」も撮影OK

ぐるりと回り込むことも出来るので、いろんな方向から撮ってみましたが、こうして見れると、素材の木の形状を活かした造形というのが分かりやすいですね。

この他、ひとつの展示室がまるごと撮影OKになっていて、撮って来た写真からピックアップして載せて行きますが・・・

これは「両面宿儺坐像」

「観音三十三応現身立像」

いろんな表情の観音様が並んでますが、病気平癒を祈る人々に貸し出されていたため2体が戻らず、31体しかないのだとか・・・

円空仏には、1本の木から複数の像が彫られた作例が多いらしく、

この「不動明王および二童子立像」もその一例

「弁財天坐像および二童子立像」

「十一面観音菩薩坐像および両脇侍立像」

十一面観音の頭部を大きくしてみました(^^ゞ

「烏天狗立像」(左)や「宇賀神像」(右)

こんな「狛犬」もありました(^^♪

「賓頭盧尊者坐像」

その後にあるのは「護法神立像」で、かなり大きな物ですが、これも1本の木から生まれた像だそうですね。

こうして見て行くと、円空仏は木の中にある神仏を見だして彫った物・・・みたいな事を言われてますが、直感的に作られた物というより、やっぱりそれなりに計算されて作られてるように思えます。

写真はないですが、最後に展示されていた晩年の作品「十一面観音菩薩および両脇侍立像」には、完成された円空仏という感じを受けました。

ま、なんだかんだ言いつつも、見応えある展覧会でした(^_^)v