読書記録です。


「素敵な日本人」東野圭吾  光文社文庫






東野圭吾さんの短編集です。
「素敵な日本人」という表題作は
存在しなくて、
タイトルはテーマなのかしら。
四季折々の鮮やかなミステリーです。


「正月の決意」 
「十年目のバレンタインデー」
「今夜はひとりで雛祭り」
「君の瞳に乾杯」
「レンタルベビー」
「壊れた時計」
「サファイアの奇跡」
「クリスマスミステリ」
「水晶の数珠」


どの作品も
「どこがミステリーで
どこで破綻するのかな…」と
最後まで興味を保たせてくれる
飽きない短編の数々。


「そうだった…
東野圭吾先生は昔から
ストーリーテラーとして長けた
作家だったなぁ照れ」と久しぶりに
手に取った珠玉の短編集に、
たくさん読んでいた頃を懐かしく
思い出しました。


ちょっと古典的な推理小説の香りのする
「正月の決意」「クリスマスミステリ」

追い詰められていく
学生時代の過ちにゾクゾクする
「十年目のバレンタインデー」

娘が見ていた本当の嫁姑の姿を
知りたくなる「今夜は一人で雛祭り」

見当たり捜査員の仕事ぶりと
プライベートが気になる
「君の瞳に乾杯」

近未来に少しシニカルな視点も感じる
「レンタルベビー」

「なんで余計なことするーー!?」
主人公の犯罪行為に「はよ逃げろ!」
とつい味方をしてしまう
「壊れた時計」

「お金持ちになれますように…」

近所の神社で小さな少女の祈りから、

思わぬ物語の展開に驚く

「サファイアの奇跡」


代々伝わる数珠も持ったなら、

自分はいつ何を戻したくなるのだろう

と思案する「水晶の数珠」



どれもよく練られた面白い作品でした爆笑