読書記録です。
「素敵な日本人」東野圭吾 光文社文庫
東野圭吾さんの短編集です。
「素敵な日本人」という表題作は
存在しなくて、
タイトルはテーマなのかしら。
四季折々の鮮やかなミステリーです。
「正月の決意」
「十年目のバレンタインデー」
「今夜はひとりで雛祭り」
「君の瞳に乾杯」
「レンタルベビー」
「壊れた時計」
「サファイアの奇跡」
「クリスマスミステリ」
「水晶の数珠」
どの作品も
「どこがミステリーで
どこで破綻するのかな…」と
最後まで興味を保たせてくれる
飽きない短編の数々。
「そうだった…
東野圭吾先生は昔から
ストーリーテラーとして長けた
作家だったなぁ
」と久しぶりに
![照れ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/007.png)
手に取った珠玉の短編集に、
たくさん読んでいた頃を懐かしく
思い出しました。
ちょっと古典的な推理小説の香りのする
「正月の決意」「クリスマスミステリ」
追い詰められていく
学生時代の過ちにゾクゾクする
「十年目のバレンタインデー」
娘が見ていた本当の嫁姑の姿を
知りたくなる「今夜は一人で雛祭り」
見当たり捜査員の仕事ぶりと
プライベートが気になる
「君の瞳に乾杯」
近未来に少しシニカルな視点も感じる
「レンタルベビー」
「なんで余計なことするーー!?」
主人公の犯罪行為に「はよ逃げろ!」
とつい味方をしてしまう
「壊れた時計」
近所の神社で小さな少女の祈りから、
思わぬ物語の展開に驚く
「サファイアの奇跡」
代々伝わる数珠も持ったなら、
自分はいつ何を戻したくなるのだろう
と思案する「水晶の数珠」
どれもよく練られた面白い作品でした