「クロスロード〜悪魔のヴァイオリニスト

パガニーニ〜」を観劇しました。



◇5/2(木)  ソワレ  

シアタークリエ  9列中央





この公演回のキャストボード。




◇アムドゥスキアス  中川晃教

◇ニコロ・パガニーニ
相葉裕樹/木内健人

◇アーシャ   加藤梨里香/有沙瞳

◇エリザ・ボナパルト  元榮菜摘

◇アルマンド  山寺宏一/畠中洋

◇テレーザ   春野寿美礼       ほか


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19世紀のヨーロッパは

音楽に愛された時代。

ベートーヴェン、シューマン、

シューベルト、ショパン、リスト…。

そんな時代の音楽家のひとりが

パガニーニ(木内)。


街一番の師である

コスタ(坂元)の師事の元で

ヴァイオリンの稽古を積むが

自身を「才能はあるが天才ではない」

と悩む青年(木内)。

ある夜、街はずれの十字路で

悪魔(中川)と出会い、

人を魅了する超絶技巧を授かり

100万曲演奏したら命を悪魔に捧げる

という血の契約を結ぶ。


そんな契約を知らない

母テレーザ(春野)や執事(畠中)、

弟子入りを申し出るジプシー娘(有沙)

皇帝ナポレオンの妹エリザ(元榮)は、


その人並みはずれた演奏技巧を恐れる

世間から「悪魔のヴァイオリニスト」

と異端視されるパガニーニを

愛情で見守り続けるが、

彼の人生は

命で奏でる100万曲に近づいて…。




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2年ぶりの本作品。

今回はちょっと…というか

かなり心して観劇して、そして。

よくぞここまで…笑い泣きと感涙です。



2年前の初演初日に 

観劇したのですが、

私の記憶だと、

キャストの皆さまの熱演は伝わるものの、

かなり粗削りでちぐはぐな感じで

本当に大変そうに見えたのですね。


テレーザの香寿たつきさんが

出てくる場面だけが安堵できる、

みたいな…照れ



なので

私の記憶の中で本作品は

「笑ってはいけないパガニーニ」

「怒ってはいけないパガニーニ」

と位置づけられておりましたキョロキョロ


パガニーニが

ヴァイオリンを手に踊り出すと 

なんか可笑しみがこみ上げる、

アーシャが登場すると

なぜか彼の邪魔をしに

来ているように見えるという…。

(私の見る力不足だったと思います)



でもテーマは好きなのです。


クラシックの音楽家を題材にした

二次的創作はとりあえず気になる爆笑

それも日本で創られたミュージカル作品。

並々ならぬ意欲が感じられます。


悪魔のヴァイオリニストパガニーニが

今後もブラッシュアップしながら

上演され続ける作品になれば

いいなぁ思っております。


この公演回は

スタオベのタイミングも早くて

客席の皆さまの

日本で創られた本作品への

大きな期待と歓びが伝わりました。



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初演にはあったドライアイスを使った

アッキーの派手な登場演出が

なくなっておりました。

照明の演出も初演よりシンプルに

なっていたような…。


キャストは

コスタ先生を演じていた畠中洋さんが

今回は執事アルマンドで

それがピッタリお似合いで…爆笑

その空いたコスタ先生キャストに

坂元健児さん。

またそれがとても嬉しい爆笑


パガニーニの木内健人さんと

母テレーザ、執事、先生、弟子…

それぞれのキャストの相性が良いのか、

どの場面もピッタリでした。



悪魔アムドゥスキアスのアッキー。

♪CROSS ROADでまず感動笑い泣き

悪魔の超絶技巧とは

実はこの声のことなのではびっくり

と思うカストラートさながらの高音は

伝説楽器の名器で自在に

メロディを操るように歌い…ラブ


2年前に一度みただけで

曲をほぼ覚えていない中、

母テレーザの

♪カーサノスタルジアは

よく覚えていて

今回も春野寿美礼さんの

優しくて温かな歌唱が

とても良かったです。


もう一曲覚えていたのが

♪アンコーラ♪

確か何度も出てくるフレーズで

合唱だと記憶しておりましたら、

ちょっと違って

パガニーニ最期の絶唱なのですね。



皇帝ナポレオンの妹エリザ役の

元榮さんも美しくて

(ミュージカルだから話が早い、

早いのですが、)間髪を入れずに

「つまみ出して追放して!」という

決断場面のあとのソロも

素晴らしかったです。


あ、そうそう、2幕が好きなのです。


パガニーニのコンサートの末席で

母テレーザが息子の演奏を聴く

場面から次々と

プリンシパルのソロが続くのです。

春野寿美礼さん、元榮菜摘さん、

中川晃教さん、坂元健児さん、

畠中洋さん…。

意外にもクラシカルな感じではなくて

どれも情感ある

メロディアスな曲が多くて

染みる音楽でした。



主演木内健人さんの

パガニーニも真っすぐで美しくて

大健闘でしたキラキラ

ジプシー娘アーシャの有沙瞳さんも

「私に音楽を教えて〜♪」

のフレーズも素直で愛らしくて…ラブ



相葉裕樹さんと加藤梨里香ちゃんで

来週もう一度観劇します。

動画の雰囲気だと

真っすぐな木内健人くんより

ばっちは斜に構えた青年に見えて

悪魔アムドゥスキアスとの対決が

また楽しみです。