「死ねばいいのに」を観劇しました。


◇1/26(金)  昼公演  

紀伊国屋サザンシアター  4列中央







休憩なしで舞台転換もなし。  
こんな風に家具が張り付いたような
急勾配の八百屋舞台びっくり
歩くのも座るのも 
キャストの皆さま大変そう…。





3ヶ月前に亡くなった鹿島亜佐美。
勤め先の上司、
マンションの隣人女性、
亜佐美を情婦にしていたヤクザ、
ヤクザに亜佐美を売った母親、
捜査を担当している刑事、
そして弁護士。

亜佐美と繋がりのあった
6人の前に
「亜佐美のことを教えてくれないか」
と渡来健也という謎の男が訪ねてくる。



渡来健也/新木宏典
山崎/津村知与支 
篠宮佳織/宮崎香蓮 
佐久間淳一/伊藤公一 
山科/阿岐之将一
鹿島尚子/魏涼子 
五條/福本伸一


謎の若者渡来健也と
死んだ亜佐美の関係者が
事件をめぐり、次々に
二人芝居をするシチュエーション。


少し単調だと思われたのは、  
健也と関係者が終始激昂する様子に
シチュエーションを愉しむ
バリエーションを感じられなかった
ことでしょうか。 
(ミステリの二人芝居といえば
うまく作れば
古畑任三郎という名作が頭にあるので…)


一つの殺人事件をめぐり
二人芝居を重ねていく、
その試みはとても興味深くて
期待値もあったので少し…キョロキョロ
でも
膨大な台詞量を休憩なしで演じられた
キャストの皆さまにはブラボーでした。


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京極夏彦先生といえば…。
「姑獲鳥の夏」という興味深いタイトル。
そして辞書、レンガのような分厚さ。
当時、
この分厚さが気に入りましたのは
はじめての育児の息抜きのお供には
なかなか読了しない、
そのレンガのような厚さが
最適だったから爆笑です。
ちなみに
私が一番好きな作品は
「絡新婦の理」。

でも最近は残念なことに、
本を読む力、体力、感度、
集中力…が落ちてしまい
分厚くて難解な長編は
尻込みしてしまいますショボーン



今回舞台化されました
「死ねばいいのに」は
いわゆるレンガ本ではありません。
京極先生の中では
かなり読みやすい作品です。

関係者が
被害者亜佐美の事を聞かれても
自分の不遇不満を述べるばかり。
その様子にケンヤが「じゃあ…」と
つぶやく言葉がタイトルになっております。
そして、
亜佐美が殺されるのは
逆の意味でやはりこのタイトルが
原因になっております。


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舞台に話を戻して
カーテンコールでは
客席からの撮影用にどうぞって
皆さま寄って並んでくださいました。