ミュージカル「カラフル」を

観劇しました。





◇7/25(火)  ソワレ 1階C列センター
 世田谷パブリックシアター







◇ぼく…鈴木福
◇プラプラ…川平慈英

◇佐野唱子…加藤梨里香
◇早乙女くん…石橋陽彩
◇桑原ひろか…菊池和澄

◇真の父親…川久保拓司
◇真の母親…彩乃かなみ
◇真の兄…百名ヒロキ   ほか


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

「おめでとう!抽選に当たりました!」
死んだはずの‹ぼく›(鈴木福)。
天国と地獄の境い目?で
なぜか「大当たり〜!」と
天使たちがダンスで迎えてくれる。

現世の罪で
輪廻のサイクルを外れた‹ぼく›は
抽選にあたって、
今死にかけている小林少年の身体に
ホームステイして、
罪を償う再挑戦ができるらしい。

少年の身体に
ホームステイしている間に、
自分の罪を思い出せば、
‹ぼく›の魂は輪廻のサイクルに
戻してもらえるんだって。

天使プラプラ(川平)にガイドされて
地上の小林真少年の身体に
ホームステイした<ぼく>。

気がつくと病院のベッドで 
少年の両親(彩乃&川久保)、
兄(百名)は
彼が一命を取り留めたと大喜び。

優しい家族に囲まれているのに
なぜ小林くんは
自殺しようとしたのかな。
そして
‹ぼく›は誰で
どんな罪を犯したのだろう。

学校へ行くと友だち(石橋)がいたり、
少しキャラ変した彼を
(中身は‹ぼく›だから!)
怪しむ女子(加藤)がいたり、
綺麗な女の子(菊池)に
話しかけられたり…。

プラプラのガイドで
少しずつ、
小林少年が服毒自殺した日の様子が
わかったり、家族の秘密、
小林くんの苦しみを理解して
ぼくは‹ぼく›の罪も思い出す。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


森絵都さんのベストセラー小説。
「カラフル」を新作ミュージカルに。
せたがやこどもプロジェクトの
企画作品のひとつです。


これは…びっくり
こどもプロジェクトの企画ながら
とても質の高いミュージカルでした。

小林香さんらしい
色彩の美しい、懐深く豊かで
かつ的あてがとても緻密な作品。

キャストの皆さまも
好演されております。

日本中の誰もが知る少年に
演じてほしかったと
主演は鈴木福くん。

ガイド役の天使は
明るい大人に演じてほしかったと
川平慈英さん。

まず
このお二人をキャスティングされた
センスの良さ、
これでほぼ大成功は間違いなしと
約束されたようなもの。
そのぐらい素晴らしい
プラプラと‹ぼく›でした爆笑

はじめて見る石橋陽彩くんの
伸びやかなお芝居と歌は、
福くんと相性もよく、
菊池和澄ちゃんの美少女っぷり、
加藤梨里香ちゃんの
頭ひとつ抜けた実力は、
ラストシーンに向けた感動に
拍車をかけてくれます。

小林家も良かったです。
彩乃かなみさんの柔らかな歌声、
豊かな母性もあって、
ダンスとソロの見どころもあります。

生の川久保拓司さんは、
間宮祥太朗くん並みのカッコよさで
…笑。

なんで笑うねん。


それも生川久保、って
生でこれまで見てるやん。

いや、
カッコいいよ、カッコよかったよ、
顔もスタイルもカッコいいけど、
「ダンス!ダーンスっ!ダンス…!」
って中央で大暴れ、じゃなくて
ダンスしだすと
なぜか可笑しみ満載笑い泣き


でもいいお父さんです爆笑
自分みたいにならないで、と
カッコ悪いお父さんみたいな台詞を
いいながら、
子どもに寄り添いはげます父親は
最高にカッコいい
川久保お父さんでしたラブ



さわやかに玉の汗を見せながら
芯のある歌声を、
少年の迷いや苦悩を確かな芝居を
見せる福くんは
日本中みんなの息子or孫みたいな
全方位好感度の塊でした。


白一色で作られた舞台美術は
少年の部屋のベッドや机、
小林家のキッチンもダイニングも
教室も真っ白なのに傾いでる。

その不安定さのカラーレスが
一気にカラフルになる仕掛けも
心打たれます。


チケット代金も
ぎりぎりまで安価に押さえられており
そんな所にも
この作品をいろんな世代に見てほしい
届けたい、という心意気を感じました。