「ジャック・ザ・リッパー」

を観劇しました。





*9/13(月)  マチネ 日生劇場
       GC階  A列センター




この公演のキャスト表です。




ダニエル   木村達成/小野賢章

アンダーソン 加藤和樹/松下優也

ジャック   加藤和樹/堂珍嘉邦


グロリア   May'n

ポリー    エリアンナ


モンロー   田代万里生   他




あの有名な「切り裂きジャック事件」を

モチーフにしたラブサスペンスでした。



1888年、ロンドン。

アンダーソン刑事(松下)は娼婦連続殺人事件

を捜査している。

7年前に死んだはずの切り裂きジャックと

同じ事件が再び起きたのだ。


特ダネを挙げたい新聞記者モンロー(田代)

は麻薬中毒のアンダーソンにつけこみ、

多額の薬代をエサに

いち早く自分だけに情報提供を持ちかける。


そして、

新たな事件が起きた現場に

「犯人を知ってる!ジャックだ!」と

告発したのはアメリカから来た外科医

ダニエル(木村)。



ダニエルの供述に基づき、

警察はおとり捜査を計画する。

おとりになるのはアンダーソン刑事の

元恋人の娼婦ポリー(エリアンナ)。


しかし

おとり捜査情報が漏れてしまい…。



外科医ダニエルと娼婦グロリア(May'n)。

アンダーソン刑事と娼婦ポリー。

2組の愛の物語です。



新作ゆえに

感想を綴ると長くなるもしれません。



内容を知りたくない方は

お読みにならないで下さいね。




雷鳴が鳴り響いたり、

セットの暗い雰囲気など

ミュージカル「フランケンシュタイン」

を彷彿とさせる作品でした。


「トンでも物語」を

あらゆる力業でねじ伏せて納得させる系笑い泣き



まずキャストの皆さまの感想は、



アンダーソン刑事の松下優也さん。

久しぶりに拝見する松下さんは

やはりイケメンでした。


元恋人のポリーとの並びが

ここ一番大切な相関ですのに

私には少し違和があり(初見だからかな、

見慣れたら浸れるかしら…)、

浸りきれなかったのが残念でした。

これは私の見る側のコンディションなので

2回目は浸るのかも。


松下さん、

ハスキーで哀愁ある歌声が印象的でした。

♪灰色の都市♪の歌い上げで

客席から大きな拍手がありました。

♪俺はこの街が嫌いだ♪も

心に残るよいナンバーでした。


ジャックの加藤和樹さん。

本作は初演にもかかわらず、

加藤さん一人だけ再々演ぐらいの余裕を

感じました。さすがフランケン経験者。

血濡れのコート、雷鳴、黒マント…

全てお似合い。

次回アンダーソン刑事で観劇するのも

楽しみです。



モンロー記者の田代万里生さん。

いつものクラシカルな美しい歌唱は

ありませんが、

期待以上に働き者の万里生くんは健在です。

期待以上にうるさくてウザイ万里生くんが

今回の見所です。


そして

ラストシーンでいつもやり過ぎて自爆する

万里生くんに

「ほんまフランツといいラドゥーといい…タラー

そういうとこやで万里生くん…笑」


万里生くんのせいじゃなくて

そういうお役なんですけどね笑い泣き



そして

外科医ダニエルの木村達成さん。


もう…これは良かったですね爆笑

良かったけどさらに伸び代まで感じる

ダニエルでした。


スーツのお似合いっぷりから

所作スタイルの美しさ佇まいの品格ラブ

そのおぼっちゃま感はまるで

ミュージカル界の小泉孝太郎さん!


なんだろ…キョロキョロ


たとえば

採れたての岩海苔のような黒髪は、


「ええ、

一度も染髪はしたことないですね。

幼少期からじいやに連れられて

祖父の頃から同じバーバーに…。

今も通っています。おかしいかな 笑。


朝食…好きなのはガレットですね。

子どもの頃、家にいたお手伝いさんが

とても料理が上手で…。

小学生の頃、授業中今朝食べたものはと

聞かれ、(ガレット)と答えたら、

同級生にひかれてしまい…笑

渾名はしばらくガレット木村。

あの頃はまだガレットって

珍しかったのかな…わからなくて…ふふ」



爽やかに軽やかに

こんな風に答えそうな感じの…。

あ、もちろん妄想インタビューですよ。


でも

なんなのでしょう。

この醸し出されるトップオブ御曹子感爆笑



木村さん、

どれだけ熱演しようと

トンでも設定の外科医であろうと

育ちの良い人の狂気と純愛が

とてもお似合いでした。

オススメ必見の木村ダニエル。



グロリアは、

容姿メイク芝居歌唱、どれも凡庸な印象で

ファムファタール感が

足りないと感じたのですが…。


これも

私の初見の印象なのでお気になさらず。

GC階で少し遠かったからかしら…。

もっと近くのお席だと良いのかしら。

2回目の観劇の課題にしてみます。



ポリーのエリアンナさん。

どこまでも深い洞穴に響くような

五感に沁みる歌声に感動します。


エリアンナさんはご本人は良いのですが…。

ポリーだと言われると

これもまた違和を感じて…。

松下さんと恋人に見えにくいのが私の難点。

この二人の相関も作品の要なので…ショボーン


これも

見る側の私のコンディションの問題なので

お気になさらず。

次回は加藤アンダーソンなので

また違って見えるかも。


男性プリンシパルキャストが

複数個性豊かな大作は珍しいので

そこが見どころです。



違法な臓器移植オタクな外科医。

連続殺人鬼切り裂きジャック。

クスリに溺れるイケメン刑事。

特ダネの為ならゲスにもなれる記者。



この面々と互角に

舞台映えする女性プリンシパルキャストに

ファム・ファタール感とヒロイン印が

もっと欲しかったかなぁとの

初ジャックザリッパー観劇でした。



舞台美術も細部まで美しく、

(特に一番後ろの木々など背景も綺麗ラブラブ)

ソロメドレー付きカーテンコールも

嬉しい爆笑



来週、別キャストで観劇します。