今月は帝国劇場「エリザベート」に
何度か伺うので、重複しますが
観劇の備忘録として感想を記録します。


7/5のマチネはこちらのキャストでした。




今期この日に初めて拝見するのが、
ルキーニの成河(ソンハ)さん、
青年ルドルフの京本大我さん、
少年ルドルフの加藤憲史郎くん。





この方がソンハさん。

ルキーニはエリザベートを暗殺した罪で
死後100年たった今もあの世で
裁判にかけられて動機を詰問されている
という設定です。

本編のエリザベートの生涯を
観客に伝える進行役として
非常に重要な役です。

ソンハさんの初ルキーニは
とても良かったです。

東宝ミュージカルのお馴染みのメンバーで
安心安定の質で観劇するのも、
もちろん好きですが、

「エリザベート」は
カンパニーとして異質なものの集まりで
化学反応をおこす方が
やはり観ていて興奮します。


古くて申し訳ないのですが、
初演の、

一路真輝さん(宝塚)
山口祐一郎さん(四季)
内野聖陽さん(文学座)
高島政宏さん(新進2世俳優)
井上芳雄さん(藝大のクラシカルな学生)

このときの化学反応の要因は、
文学座の内野さんと学生の井上さん。


何だか育ち方が全く違う
主要キャストがそれぞれ自分の持ち味を
譲らず負けじと戦う大作で
でこぼこした感じが面白かったのです。


今回のエリザベートは、
ソンハさんの存在がその化学反応の要因に
なっていました。

芝居でみせるルキーニです。

よく通る口跡のはっきりした声。
出てきた時から、
絶対に近寄ってはいけない危険な人物像。

その姿はスターにありがちな、
出てくるだけで目を引くというほどでは
ありませんがそこがいいです。

なぜならソンハさんのルキーニは、
声を発して初めてそちらを見てしまう、
まさに神出鬼没ぶりが素晴らしいのです。

山崎育三郎さんの
観客が親近感を覚える愛されるルキーニと
合わせて、
どちらも見たくなるいいWキャストです。


青年ルドルフの京本大我さん。

昨年初めて青年ルドルフの扮装で
Wキャストの写真を見たときには、

あまりお父さまに似ていないのかな、
古川雄大さんの方が京本政樹さんに似てる
なんて思いましたが、
実際に見ると大我さん、
お父さまにどこか面影があります。

容姿端麗で痩身、
金髪がとてもよく似合います。
皇帝の父と対立し死に翻弄される役柄に
ぴったりでした。

そして、
少年ルドルフの加藤憲史郎くん。

全く関係ないのですが、私の長男が
加藤清史郎くんによく似ていて
(親バカですみません)だから、
あまり人気のなかった春ドラマの
「our house」も応援していて、

当然、弟の憲史郎くんも気になるのです。

とにかく小さくて可愛らしい!

まぁゾフィ様も伯爵も
よくあんな可愛らしい子どもを
鞭でぶったり、できるものだと。
(台詞だけで描写はありません。)

兄の清史郎くんに声も似ていて
少しハスキーなのかしら。

♪ボクはっ…ひとり(ヒック)…ぼっちぃ♪

なんですか、このいたいけな可愛らしさ!

後ろでピストル構える井上トートも
とても殺りづらそう。
狙いを定める間もなく銃口をそらします。

Wキャストがそれぞれ持ち味が違って
見るたびに新しい発見がある今期の
「エリザベート」。

もうしばらく楽しみます。