『最強のふたり』を観劇しました。
5/1(金) ソワレ ヒューリックホール東京
G列中央
ドリス 川平慈英
フィリップ 浦井健治
イヴォンヌ 紅ゆずる
アントニー 宮原浩暢
アマダ 小野塚勇人
エレノア 福田えり
マルセル 加賀谷真聡
アルバート 宮野怜雄奈
マガリー 元榮菜摘
エリザ 菊池愛
脚本・作詞・演出 板垣恭一
作曲・編曲・音楽監督 桑原あい
事故により車椅子生活を送る
大富豪フィリップ(浦井)。
有能な秘書イヴォンヌ(紅)や
使用人たちの働きより
快適な暮らしは整うが、
彼の孤独は癒されることなく、
フィリップの気難しさで
介護人を雇ってもすぐに辞めてしまう。
そこで
新たな介護人に雇ったドリス(川平)。
彼は刑務所帰りの貧民窟に暮らす男。
大富豪フィリップは
生きてきた階層の違うドリスの
型破りな接し方をめずらしがりながら、
無くしていた生きがいや
希望を徐々に見いだしていく。
このふたりが壁を乗り越えて友情を育み、
『最強のふたり』として
成長するまでの物語です。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
フランスの名作映画を
日本のクリエイターがミュージカル化
これだけでも結構な驚きですが、
その完成度の高さがまた、
初演とは思えないほどの
素晴らしい仕上がりでありました。
まさしく日々の喜びを慈しみ、
人生謳歌の希望をくれるミュージカル!
先に映画を見ていたら
元受刑者ドリスより
大富豪フィリップが年長者然とした
イメージですが、
今回日本版ミュージカル化では
ここが逆転しています。
大富豪フィリップが浦井くん、
元受刑者ドリスが川平慈英さん。
このアイデアがまた吉と出ています
川平慈英さんの持ち味と芸が
軽やかで上質のコメディの面白さを
体現することこの上ない。
そして浦井くんのフィリップも
これまたこの上なく美しく
上流階級の紳士でした
車椅子で首から上、
右手先しか動かせない中の芝居が
繊細かつ上品
お二人のタッグが成功の大きな鍵!
もちろん
他キャストも全方位抜かりなし。
イヴォンヌ紅ゆずるさんの
有能な秘書役は元ジェンヌの美しさで
ぴったりな上にコメディエンヌぶりも
お見事でしたし、
宮原浩暢さんのバリトンも堪能、
小野塚くんは息子アマダ役のみならず
謎のバスチャンも好演。
聴かせどころに福田えりさんのソロが
あるのも嬉しかったですし、
加賀谷さんはチャーミング!
そして私はクールビューティーな
女性のお顔が好きなので
元榮菜摘ちゃんの登場にも
目が離せない
(個人的にはイヴォンヌ紅ゆずるさんの
スーツとリップカラーに見惚れたのと
小野塚バスチャンの雑なリップが
気になって仕方ない。
バスチャンは日によって
メイクが異なるのでしょうか?と
こんな所で妙に引っかかるほど雑で笑える。
そして浦井くんの動かない左手に
キュンと注目してしまう私
)
舞台美術は
一切変わらないので暗転は無し。
ワンシチュエーションの作品では
ないのに、これが成立するのは
巧みな演出とキャストの力量で、
舞台が非常に面白く出来ているから。
パラグライダーの場面はさすがに、
なにか舞台美術の助けが必要だろう…と
思っていると、
そこにもさしたる工夫もない。
にも関わらず、「そう来たか!!」と
一番の驚きと感動の場面に
なっているのである
ハミングから始まる幕開きも
センス良かったし、
音楽と台詞の流れ、
芝居とのバランスに一切のノイズがなく
作品の質も秀逸でありました
名作映画をリスペクトしながら
演劇としてすこぶる丁寧に創られた
ミュージカル『最強のふたり』。
見終わって
「これ、日本版ミュージカルとして
創り上げてくださってありがとう
」
と言いたくなりました。

