昨日「僕の彼女はサイボーグ」を観てきた。
 映画は、可能な限り朝一番に見る事にしている。朝一の劇場が大体においては一番空いているし、その日の最初の上映になるから絶対に掃除も行き届いているに違いない。なによりバカップル(すいません)がいないので安心して映画を観られる。

 で、「僕の彼女はサイボーグ」だが、朝一にも関わらずいました、バカップル!
 私の席から、3席分ばかり横に・・・。
「きゃ、うふふ」
「・・・・じゃん、へへへ」
「うふふ」
「へへ」


 うぎゃーーーーーっ!
 なんか、こっぱずかしいんですけど!


 さて、気を取り直して映画の方は、案外悪くなかったです。
 良かった、というほどじゃないにしろ悪くもないという感じ。映像はなかなかエッジの利いた都会と、綺麗にシャのかかった田舎、コントラストと色彩の強い日常と、くすんだ天災の後という感じで画面を観ていて飽きが来る事はないです。

 脚本も監督が書いているっぽかったので、所どころに日本語としておかしな部分を感じたり、すごく長めに撮影したものを編集していると思われる微妙な辻褄の合わなさとか突っ込みどころは満載なんでしょうが、そういう部分を観るべき映画でもないような気もするし。

 おそらく、女優の魅力を引き出すことと、エンターテイメント性について言えば、なかなかに力が入っている。汚れた顔のヒロインすら美しいと感じてしまうようなマジックがそこにはある。(これは女優自身がもつ魅力なのかもしれないけれど)

 この映画観てて結構すごいなと思ったのは音響。
 最近の映画は総じて音響は良くなっているんだけれど、ドルビーなサラウンドの効果について結構気合入れて作ったのじゃないだろうか。

 ふとしたシーンで、ものすごくリアルな音がタイトに響くシーンが何箇所かあった。
 それはドアの音だったり、人の気配みたいな音だったり、それから天災が過ぎた直後の街中での音。コンクリートの欠片が落ちる音とともに、細かい砂のようなものも地面に落ちる時のその音がとても強調されていた。
 砂がパラパラと落ちている音が、現実よりもよりリアルな音として聞こえていた。


 DVDで観ると、家の環境が整ってなければ、画面のダイナミックさや音の繊細さについては楽しめないので、劇場で観たほうが面白いんじゃないかな。

 一番、後半の所にSF的なトリックの謎解きが入っていたりするんだけれど、この部分についてはあまり良くない。ちょっとくどいのと、えーーー?そんなんアリ?な結末ではある。