おもちゃ繋がりで思い出したので書いておこう。


 子供の頃の楽しみの一つと言えば、お祭りの縁日である。
 私が子供の頃(小学校4年生くらいの頃だろうか)は月のお小遣いがいくらだとかってのは我が家にはなく、周りの家の子供たちだって似たりよったりで、ちょっといい所の子なんかは毎日100円だとかお小遣いを貰っていたのをうらやましく眺めていた。
 そんな訳だから、お祭りの時は親にねだって小遣いを貰い、縁日に出かけるのがとても楽しみだった。
 100円玉を何枚か握り締めて、さぁ何を食べるか、それともおもちゃを買うか、それはもう真剣だった。その頃の相場で言えば、たぶんべっ甲あめが50円、みそ田楽のこんにゃくはくじ引きで大と小があり、1回20円。お面が100円とかそういう値段じゃなかっただろうか。


 そんなお祭りのおもちゃの中で、とても気になるもの、なったもの、ベスト3。

・トムボーイ
 これは、名前は実は調べたから知ってるだけでもともと知らなかったんですが。
 こんな奴
   ↓


トムボーイ

 多分、500円とかしたのじゃないかなぁ。
 階段や、坂をしゃくとり虫のように伸び縮みしながら進んでいく。両手に乗せてそれぞれの手を交互に上下させると、手の上でバネ上のリングが右に行ったり、左に行ったり。
 金属のバネが動く音が シャラララララララララーーー っと涼しげで、飽きもせず遊んだ。
 子供だから、無茶をしてバネをゆがめてしまってダメにしてしまうという結末になるのだけれど。


・地球ゴマ

地球ゴマ

 いわゆるジャイロの原理で、水平を保とうとする性質をもったコマのおもちゃ。
 普通の糸巻きゴマだと、熟練しなくちゃ手乗りなんてマネはそうそう出来ない訳だけど、こいつなら誰だって簡単に手の上に乗せられる(笑)
 糸の上の綱渡りだって楽勝である。
 なにより、金属で構成されたこの物体自体が美しい。

・のびるボールペン(爆)

 学校の先生が授業中に黒板を指すのに使ったりしてた、白いキャップがついた銀色のロッドのボールペンである。いや、ボールペンには別に興味がないのだ。銀色の棒が伸び縮みするというのがなんだか格好いいのである。そこに意味なんてのはない(笑)

 私は親父の廃車にするつもりで家の傍に放置してあったポンコツのラジオアンテナを勝手にブチ折ってボールペンの代わりに持ち歩いたりした。誰の持ってるボールペンよりも長く伸びた(笑)


 かよう、お祭りのおもちゃというのは、実用性は低い。
 でも、子供の楽しみってそういう意味がどうこうじゃない格好よさだったり、女の子だったらかわいらしさだったりするんじゃないかな。

 妹たちが、プラスチックの指輪を、あれがかわいいだの、これが素敵だのと言って飽きもせず眺めていたのもおんなじ事なのだ。

 大人からすれば、なんとバカバカしいものと思うかもしれないが、子供にとってはそれがかけがえのない宝物だったりするのだ。そういう時間が子供の世界にはあるんだと、思い出した。




地球ゴマ(特大)

¥1,575
海猫屋 Yahoo!店

レインボースプリング(ロング)

¥262
海猫屋 Yahoo!店