話題になっているのは
書籍「進化しすぎた脳」
認知記憶の大脳メカニズム のページと、下記の関連トピック。
>おお、この「FOK」の話は面白いですね!
>こういう最先端のお話は、いつもわくわくしてしまいます(笑)
>つか、感心するんですけど、きんめさんは、いつも、調べる前に、色々と想像してから調べるんですね!
(written by アラン)
●調べる前に考える
これは多分、癖みたいなものでしょうね。
今は?と思った瞬間にインターネットで検索すればそれなりの結果が得られる訳ですけど、実は私はすぐに検索するものとしないものとに分類しているみたいです。
1 考えてわかんないものは調べる。
2 考えて何かカタチが出来たら、それが正しいのかどうか調べる。
”考える”とか自分の中で仮説を立ててそれを確認するって作業が楽しいのでしょう。一種のクイズみたいなものだと感じているのかも知れません。
仕事をしていて、誰かに質問するっていう場面なんかがあると思うんですけど、私はいつも先に考えます。
「どうやったら出来るかな?」
「何が判ってないんだろう?」
「これが必要じゃないか?」
で、自分の中でこうじゃないかとかってのをまとめてからじゃないと質問出来ない質ですw
社会に出て最初の頃か、あるいは高校の先生だったか、とにかく
「人にモノを尋ねる時は、まず自分の意見や考えを持っている事が大事だ」
と教わった事があるようで、それが完全に身に付いた癖になっているようです。
●FOKから想起されるもの
メタ記憶とFOKが人間の認知の部分に関わっているのはほぼ間違いないんだろうと考えています。メタ記憶自体はいわゆる事象の符号化(”赤い色”だとか”甘い”だとか、”バラの臭い”だとか”四角いカタチ”といった陳述式のインデックス)と単純化して考える事が出来ると思うんですよね。
もしかしたらメタ記憶の要素と要素がつながった状態でのもう少し複雑な符号化されたものもあるのかもしれませんが、基本は単純な羅列だと考えています。
複合的なメタ記憶としては、”りんご”というメタ記憶要素は”赤い”と”甘ずっぱい”と”丸い”みたいなものが組み合わさってシナプス構成されているのでしょう。
もしかしたら”青森”は”りんご”と”本州最北”と”雪”が結合されているかもしれない。
そのような結合のインデックスの仕組みがFOKの一部なんじゃないかと思う訳です。
それぞれのメタ記憶の要素は、シナプスの結合度合いによりFOKの検索にヒットする優先順位が変わるのじゃないかな。あるいはFOKから検索された情報は、シナプス結合が強化されたり、検索履歴の為のメタ記憶情報として新しく格納されるのかもしれない。
その際、FOKから検索された事のないシナプス結合のないメタ記憶の組み合わせを模索するシステムが別の部分にあると考えています。いわゆる発想だとか思考といわれる部分がこれにあたるんじゃないかなぁと考えている訳です。
人工知能のAIを作る際は、このFOKまでの部分はそれほど難しいモノじゃないような気がしています。(随分勝手な想像ではありますがw)
これは、比較したりすることで優劣をつける思考パターンについて人工知能は十分に機能するだろうと言う事だと思う訳です。また、仮に人の脳を”強化”するという考えにおいても側頭葉のメタ記憶とFOKについては可能性を広げるものであると思います。
正しい記憶と、それを取り出すシステム、比較し判断するシステム。
問題になる、あるいは今のところイメージ出来ないのは、”発想”や”思考”というシステムです。
シナプスによってヒモつけされていない情報を人はどうやって関連づけする作業をトップダウン情報(前頭葉のイメージング)として作り出すのか?
前にアランさんが言われていた、シナプスの結合と情報の伝搬は不確定要素を含んでいる事にヒントがありそうな気がします。
逆にこの”思考”のシステムが判らないと、むやみやたらなFOK周りが強化された脳モデルだと”人”の脳とはかけ離れたものになっていくのでしょうね。
記憶を整理してしまっておき、検索して取り出すというFOK周りのシステムとそれを判断するシステムだけでは”魂”は宿らないのでしょうね。