『暴風雨』 夜間飛行
それは、ひとひらの
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踝 /
☆ 90度
水滴。
ふりつもるもの。ふりしきるもの。ふりゆくものは、
ち ち ち
る る る
り り り
ら ら ら
ふ
ふ る ふ
る り り
り ら ら
ら
ひとひらの、花たち☆68度☆75度☆82度☆
季節たちが、ふりしきり、
刹那のときを、
フラッシュ
するでしょう。
花か
雨か
花か
雨か
花か
雨か
。
(合評会)
先生「詩は縦書きばっかりなんですよ。横書き・・・、横書き・・・。
最初の90度、は88度くらいの方が面白いです。
「花か雨か」の部分は、平凡かな。
藤富保男や萩原恭治郎の詩は視覚的なので、読んだらいいと思います」。
A「空白の部分を余韻として、読ませる側に何かのメッセージを読み手にあずけて、読み手に主導権を与えてくれる。
自己主張でもある。けれど、さいはてたひ、さんの短冊映像でぶら下がっているのを紙で見ている感じです。
新鮮です。
「花か雨か」を3回繰り返してボリュームが出てます。どういう意図ですか?」。
夜間飛行「顔に花や雨が、激しく吹き付けているイメージです」。
B「こういう感じの詩ははじめて読みました。すごく新鮮です。
何と言ったらよいかわからないけれど、詩ってすごく自由だな、〇〇(詩以外の創作)を作って、「意味わからない」と言われ、
休んでいたけれど、自分の心にあるものを表現するってステキやな、と思います。
私はこういうのはじめてです。
余白があることが、すごくこっちの想像を喚起してくれる。
自分には書けません。どういう感じで作っているんですか?」。
夜間飛行「直感的にぱっとひらめいて、ぱっと書きます」。
B「浮かんでいるものを、わっと出したことかな。
こういうのを読んだら癒された。
「花か雨か」の部分も、視覚的にしたらいいと思います」。
C「視覚的効果をねらっているのと、言葉が混じっている。
視覚的効果は成功している。
言葉がいかに平凡にならないようにするかが、力量がいる。
言葉の工夫をもっとしてほしい。
「ひとひらの、花たち☆68度75度☆82度」の部分は面白いが、
「季節たちが、ふりしきり、刹那のときを、フラッシュするでしょう」の部分は、そんなに面白くない。
まだまだ工夫ができる。
「花か雨か」の部分は、視覚的な工夫がもっとできるんじゃないか。
視覚詩は難しいジャンル。
うまくいかないかやってみないとわからない。
読者に届くか、受け取り方も千差万別。
独りよがりにならないように、考えて」。
先生「表現をどんどんやっていったら良いですよ」。
(終わり)