海外へ良く出かけていくようになってフランスと言う国がこれほど自分にとって身近な国になるとは予想もしていませんでした。フランスと言うとパリしかしらなかったほど興味が薄い国だったのですが、実際に4回も行くことになるとは思ってもいませんでした。


最初にフランスへ滞在したのはヨーロッパツアーに参加した1987年、僕が27歳の時です。パリの滞在だけだったのですが、この2泊3日はハプニングだらけで未だに忘れられない滞在となりました。それは、モンマルトルで夕食を楽しんだ後にバスでホテルまで帰ることになっていたのです。ここでハプニングが起こりました・ツアーに参加されていた新婚旅行のカップルの1組のご主人がレストランから戻ってこないことが判明したのです。いくら待っても彼は戻ってきませんでした。添乗員の女性も心配になってホテルへ電話をかけて彼が単独で戻った可能性があるのかを確かめましたが、戻った形跡はありませんでした。


私たちは治安の悪いモンマルトルの丘にバスを止めて彼の戻ることを期待しました。しかし2時間待っても帰って来ませんでした。しかたなく、私たちはバスでホテルに戻ったのです。バスがホテルに到着した時に驚いたことに、この男性はバスよりちょっと前にホテルに到着して部屋でくつろいでいたと言うのです。僕ら20代の男性はものすごく腹がたちました。新妻を置いて、何も告げずただひたすらホテルに向かって途中どうしても通り抜けなければならない墓場を通って一人で暗い夜道をひたすら歩き続けたそうです。新婚の奥さんに連絡もせず単独行動を取り、周りにいる人たちを巻き添えにしたこの男性はどういう人生を今送っているのでしょうか?


この時に思ったのは「こんな無責任な男でも結婚する女性がいるんだ。」ということです。人間「人を見る目が無い」と言う方が沢山います。この方を夫に選んだこの女性の人生に不安を覚えたのは私だけではありますまい。


次の日の朝にホテルのレストランで朝食を食べる際に、この男性がツアー参加者の皆さんに白い目で見られていたのは言うまでもありません。


やはり旅行へ出かけたら楽しい思い出が欲しいですよね。


次の日にもハプニングが起こりました。最後の日の夜でしたからムーランルージュと言うキャバレー(キャバレーと言っても日本の安っぽいそれとは違ってエンターテイメントのナイトクラブです)に一人1万円で行けると添乗員さんから言われて参加者を募りました。6人くらいのツアー参加者がムーランルージュへ行くことになり、本場のカンカンダンスやマジックなどを見て楽しんだのを覚えています。ショーが全て終了し、ホテルへ戻り自分のルームへ。少しの時間が経ちました。


添乗員の女性が私の部屋に来て「困ったことが発生した。」と言うではありませんか。私の隣の部屋に滞在していたツアー参加者の方(高齢者)が夜中なのにホテルにもどってきていないということでした。参加者の中に彼を見たという人がいて、

ブローニュの森にビデオカメラを持って歩いているのを見たとのこと。しかし、フランス語もできない日本人の高齢者が夜更けに歩いているなんて、しかもブローニュの森は昼間と夜では違う顔を見せると言います。夜は娼婦ややくざものが沢山うろついていて、老人がそんなところをうろうろしていたら襲われて金品を取られてしまうのが関の山。添乗員は日本の事務所へ電話連絡をいれたり、その高齢者の方の自宅へ電話をいれたりして情報を確保して対策を練りました。どのくらいの時間だったでしょうか。おそらく午前4時頃です。日本から電話が添乗員に入ってきて、違う日本のヨーロッパツアーのホテルに滞在しているので、迎えに行って欲しいとの話でした。添乗員の女性一人では何かあったら危ないと思い、私と私と同部屋の大学の卒業旅行でツアーに参加していたK君も一緒にホテルまで同行したのです。


高齢のツアー参加者は無事でした。しかし、朝5時まで起きるはめになり帰国便の飛行機の中では大いびきをかいたのは間違いありません。


これが最初のフランスでのハプニングでした。