【食から学ぶ、マネジメントに取り組む姿勢】 | 土木技術者(もどき?)のブレイクタイム

土木技術者(もどき?)のブレイクタイム

土木技術者(的な)人物のブログです。ブレイクタイムを過ごしているような気分で書いています。個人でも仕事ができるように、ただいま準備中(やるかどうかはまだ未定)

 
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昨年から読み続けている本がある。
 
日本国内で栽培されている農作物のいくつかが紹介されている。その品種がどういう経緯で、なぜ作られるようになったのか。その背景が事細かに書かれていて、気づいたら引き込まれていた。
 
たとえば、「ナシ」について。
浅はかで本当に申し訳ないなと書籍を読んでいて思ったのだが、私はナシの有力生産地といえば「千葉県」だと勝手に思い込んでいた。なぜかというと、1年ほど千葉県白井市に住んだことがあり、白井のナシは有名で、実際に食べたら程よい甘さとみずみずしさが衝撃だったからだ。しかも日持ちした。9月にナシをひと箱購入し(品種は新高)、実家に送ったのだが、12月になっても食べられたよ、と両親から聞いたときは驚いた(もちろん涼しく暗い場所に保管していたことがよかったのだと思うが)。
 
こうした背景から、私はナシと言えば千葉と思い込んでいた。
 
ところが、本書には産地として千葉も挙がっていたが、埼玉県について書かれていた。ナシの品種は「幸水」。知名度抜群、おいしさもナンバーワンではないかと言われる品種である。幸水を知らしめたのが埼玉県だったというのだ。
 
その切り口として、興味深い文がある。
 
本当の意味で、「幸水」の栽培方法が確立されたのは、1976年(昭和42年)であった。川里村(現鴻巣市)の生産者河野当一が、タブーとされる剪定方法からアプローチし、画期的な剪定技術を発明してくれたおかげだ。
果樹は先端から枝を深く切り落としてしまうと、花芽がつきにくくなる。ところが「幸水」の場合は、逆にこうすることで花芽をたくさんつけさせることに成功したのである。
 
仕事をするのではなく、成果を出すことを重視する、というマネジメントの良き事例だと思ったのだ。
 
 
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とはいえ、タブーとなっているところをあえて変えることは、とても勇気がいることだろう。禁止というわけではないけれど、「そこやっちゃダメでしょ」という暗黙の了解を破ることだからだ。もしうまくいかなかったら「それ見たことか」「言うことを聞かないからだ」と嘲笑されたり冷ややかな目で見られ、信頼すら失われかねない。
 
しかし、何か新しいことをやったり変化を出そうとする過程では、避けて通れない道である。ましてや、仕事で成果を出そうとするなら、一度や二度はそういう体験がついてまわる。
 
成果を出すあり方、というもの、マネジメントに取り組むあり方、というものを、この本(日本の品種はすごい うまい植物をめぐる物語)は教えくれている。
 
 
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実家が農家で、コメやナス、キュウリなどいろいろなものを作っている。栽培課程は何度も見てきたし、新たな品種を生み出そうとする方々のご苦労も見てきた。
 
農業は自然のご機嫌を伺いながらの仕事だから、うまくいかないことは幾度もある。その中で、今よりももっとおいしいものを!と熱意をもって取り組む方々のあり方は、普通のサラリーマンや技術者にもとても良き学習材料を提供していただける。
 
改めて、良き本に巡り合えた。ありがたいことだ。
 

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