気になる言葉 <第856回> | MIKEのブログ

気になる言葉 <第856回>

第二十三侯、「小満」の次候『紅花栄(べにばなさかう)』です。

染料に重宝される鮮やかな紅花の花が盛んに咲く頃というわけですが、この辺りでは紅花はほとんど目にしませんので馴染みがないかもしれませんね。

 

五月の最終週になりました。初夏も終わりに近づき、若葉の色も次第に黄緑色から鮮やかな緑に変わってきました。散歩道の周りの田んぼでは、ほぼ七割くらい田植えが終わ

っています。

<写真1>

 

遠くにチャペルも見えていますね。やはり田植えの時期はしっとりとして気持ちが落ち着きます。カエルの鳴き声やひばりの声も聞こえるようになりました。

 

この時季になると、散歩道の湿気の多そうなところにドクダミの花を多く見かけるようになりますね。

<写真2>

 

ハート型の葉の先に、十字型の白い花を咲かせるドクダミですが、近づくと独特な匂いを持っているのが分かります。また、別名「十薬(じゅうやく)といわれるように、古くから生薬や民間薬としても使われてきました。解毒、ちくのう症、はれもの、など十種類の効能があるとされています。

ドクダミは、ゲンノショウコ、センブリと並んで日本の3大民間薬草の一つになっています。私の実家は薬局でしたので、何となく懐かしい匂いでもあります。

また、このドクダミの繁殖力は非常に強く、ちぎれた地下茎からでも繁殖してしまうので放置すると一面がドクダミだらけになったりします。

 

どくだみの群れて十字の花明かり (綿谷美那)

どくだみの花の白さに朝来る (長沼紫紅)

通ひ道どくだみ匂ふところあり (白崎一子)

 

ドクダミというと思い出す、まど・みちお さんの『ドクダミ』という詩があります。

 

ここに くると

昼ひなか

ひんやりと ランプがともっている

 

わたしは いきを ころす

どこかに うごめく

夜のけはいに

からだじゅうを 耳にして

 

なにかが おこっているのに

それが

いよいよ 大きくなってくるのに

わたしだけが

気づかずにいるのではないかと、、、

 

 

 

今週の<気になる言葉>は、日本電産グループ代表、永守重信さんの言葉からです。

「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」を信条に、創業から50年で2.4兆円企業に成長させ、今日本で一番元気な企業の、一番積極的な経営者の一人として注目を集めている

日本電産G代表の永守重信さんですが、月刊誌の中で創業以来持ち続けている信念について語っていた言葉が印象に残りました。

とくに”意識”については、「能力の差は最大五倍、しかし意識の差は百倍ある」と考えており、それさえ頭に入れておけば、どんな人間でも十分成功できるというのです。

能力は遺伝的なものもあるが、考え方とか意識ならば、自分の力とか習慣づけで何とでもなるはずで、それさえ押さえて努力すれば「一歩だけで全然違う世界を経験できる」と。

だから、だれでも成功者になれる、というわけですね。

ただ、言うは易し、、、というところもありますから。

 

 

 

今週の<旅スケッチ>は、夏に近づき入道雲が湧くようになってきた高原で見た思い出の風景です。

 

 

場所は信州の静かな佐久高原、強い日差しの中をバスが走っていきます。日傘をさす女性はバスから降りてきた人でしょうか。それとも、次のバスを待っているのかな、、。

空には大きな入道雲が湧き上がっています。いかにもモクモクという感じがしました。

 

雲の描き方にはいろいろあるようですが、私の場合は画用紙にウヲッシュをした後、夏空のコバルトブルーをすこし濃く塗っていき、乾かないうちにティッシュで拭い取り雲の形を作ります。

これをリフティングと言うそうですが、それだけでは平面的な雲になってしまいますので光があたっているところをパステルなどで白くしたり、青みがかったグレイで影を作ったりしてみました。

静かな高原の風景を楽しんでいただければ、、と。

 

 

 

<朝の散歩道>の一枚目は、この時季になるといっぱい実をつける梅の木の様子です。

 

梅雨の次にあるように、梅はこの時季になると青い実をつけます。それを採って梅干しとか梅酒にしたりします。

梅は用途から食用としての実梅(みうめ)と、花を観賞する花梅(はなうめ)に分けられますが、全体では300以上の品種があるそうです。

また、子どもの頃によく注意されましたが、青い梅は青酸を含むため、生で食べると中毒を起こすそうです。

 

梅の実の葉に紛れゐる青さかな (松嶋一洋)

梅の実が若葉の陰に見えかくれ (筒井八重子)

梅の実のほどよく付きし風通る (鈴木多枝子)

 

二枚目は、散歩道の脇にある大きなブラシの木です。

 

オーストラリア原産の木で、初夏になるとビン洗いのブラシそっくりの赤い花をつけますが、長くのびる赤いブラシの毛は雄しべで、その基部には5つに分かれた萼(がく)と花

弁があります。

花房全体の大きさは10cm程度ですが、花の数が多く、満開になると迫力を感じるほどです。

実は、枝にずらっとついて並んでいます。

翌年の花はその上部に咲き、実は次々と何年も残り、その後もずっと大きくなり続け、7~8年は枝について発芽能力を持つそうです。

その理由は、乾燥地が原産地のため、極端な乾燥や山火事のときにバーンと実が開いて、中の細かい種子が風に飛んで散布されるという仕組みだとか、、。

もちろん、日本ではそんな必要はないのですが、おもしろい仕組みですね。

 

 

 

1.「能力の差は最大五倍、しかし意識の差は百倍ある」

          ー永守重信(日本電産グループ代表)ー

 

「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」を信条に、創業から50年で2.4兆円企業に成長させ、今日本で一番元気な企業の、一番積極的な経営者の一人として注目を集めている

日本電産G代表の永守重信さんですが、創業以来変わらず持ち続けた信念について月刊誌の中で熱く語っているのを改めて見る機会がありました。その中で印象に残った一つを紹介します。

 

世の中、なぜラッシュアワーが起こるかというと、九割の人が普通のことをしているからです。わずか10分か15分普通より早く行動することで、全然違う世界があるんです。ところが人間ほとんどが一緒のことをするんですね。

だから、うちの社員には、よそよりも10分早く来いと言います。その10分を早く来られる人間は世の中の10%なんですね。それが意識の差なんです。人間の能力の差なんていうのは、最大5倍くらいしかないんですよ。知能とか知識とか経験とかはね。

しかし、意識の差は百倍あると私は言うんです。それさえ頭に入れておけば、どんな人間でも成功できる。

 

人の能力差が5倍くらいかどうかは、よく分かりませんが、たしかに桁が違うほどの知能とか経験の差はないような気がします。その点、意識とか考え方には桁違いの差はありそう

な気がしますね。ひょっとすると+とか-の違いすらあるかもしれません。

そのため日本電産では、採用に当たって能力の高い人を採用するというよりも、人並みの能力を持つ人材を採用して、彼らの意識を高めることに全力を傾注するのだそうです。 具体的には「人より常に一歩だけ進化しなさい」ということを徹底する、たとえベストを追求しなくても「一歩だけで全然違う世界を経験できる」と教えるわけです。

 

誰でも出来るほんの一歩、しかし、誰でも出来るけれど九割の人がやっておらず、一割の人しかやっていないこの一歩が企業の中では勝ち組一割、負け組九割の差を生むというのです。つまり、社員の意識改革こそが成長、成功の要因だと喝破しているのです。

一昨年に亡くなった稲盛和夫さんも全く同じようなことを言っていましたね。偉大な成功者の意識はよく似ているものだとつくづく感じます。

 

それではまた。