気になる言葉 <第840回> | MIKEのブログ

気になる言葉 <第840回>

第二十四節気の『大寒(だいかん)』です。 冬の最後の節気となる大寒ですが、字のごとく、一年で最も寒さが厳しい時季です。この大寒が終わるといよいよ立春というこ

とになりますが、もう少しの辛抱です。とくに、大地震に襲われた能登地方の被災者の人たちのことがとても気がかりです。

 

相変わらず夜明けは遅く、さらに大寒の寒さも加わって防寒具を着込んでの朝散歩が続いています。そんな寒さの中でも晴れた朝の夜明けは気持ちがいいものです。

<写真1>

 

しばらく歩くと、どこからともなく甘い香りがしてきました。蝋梅(ろうばい)の香りです。花の少なくなったこの冬の季節に咲き、甘い芳香を漂わせる嬉しい冬の花です。

花の外側だけでなく内側も黄色いことから、この蝋梅は素心蝋梅ですね。

英名は、winter sweet と言いますが、甘い香りを漂わせることからこの名前から付けられたようです。

原産は中国で、日本には17世紀ころに渡来したったのでが、蝋細工のような花びらの様子から蝋梅という名前になったと言われています。

中国では、ロウバイはウメ、ツバキ、スイセンとともに「雪中四花」の一つに数えられ、冬の花として愛でられてきました。

私の父がこの花がとても好きでした。蝋梅の花の香りを嗅ぐたびに、実家の庭に植えて毎年その香りを楽しんでいた父のことを思い出します。

<写真2>

 

蝋梅にきらめく朝の日差しかな (當間幸子)

蝋梅の匂ひの中に父がゐて (尾崎九一)

 

そう言えば、芥川龍之介は蝋梅に思い入れがあったようで、

 蝋梅や雪うち透(す)かす枝のたけ

という句や、短い『冬』という詩などいくつかの作品があります。ここで君と読んでいるのは、心中した相手のことだったのでしょうか。

 

まばゆしや 君をし見れば

薄ら氷(ひ)に 朝日かがよふ

 

えふれじや 君をしみれば

蝋梅の 花ぞふるへる

冬こそは ここにありけめ

 

 

 

今週の<気になる言葉>は、田中真澄さんが解説する会社を潰さないための五つの指針『八起五訓』からの言葉です。

「倒産」は恐ろしいものです。その恐ろしさを自身の経験から必死に伝えようとした、

野口誠一という人がいました。野口さんは自分の辛い経験をベースに、倒産で苦しむ中小企業経営者たちに呼びかけて、互いに励まし再起を誓い合う「八起会(やおきかい)」という会を創設しました。

その八起会には、会社を潰さないための五つの指針『八起五訓』というものがあるのですが、その内容が、私たちのこれからの長い老後の人生を幸せにする心得でもある、と大変話題になっています。

決して難しい五訓ではないのですが、短い言葉の中にとても深く納得できるような教訓を感じることができました。

 

 

今週の<旅スケッチ>は、かつて見た冬の北海道で見た雪景色です。

 

 

静かな朝、雪原の中に一本の木が見えました。何でもない冬の景色ですが、見ているだけでなんとも静かな雰囲気に心洗われるような清々しさを感じました。

雪というのは、周りの全ての音を吸収してしまいますので、その静寂さが際立ちます。

 

雪はいろんな色を反射したり、吸収したりします。そのために紙の白さだけでは、複雑な雪の感じが出ません。そのため、白い水彩絵の具で塗った後に、パウダーパステルの白を広げて、その上に複雑な朝焼けの空のオレンジ色などを載せてみました。

うまく静かな雰囲気が伝わればいいのですが、、。

 

 

今週の<朝の散歩道>は、散歩道の途中で見た金柑の生る様子です。

 

ご存知のように金柑は7月頃に花が咲き、8月頃から実をつけて、冬になると黄色くなります。実は小粒で表面がスベスベしています。実のサイズはミカンの小型タイプで、皮がついたままでも食べられますし、香りもいいですよね。

ただ、食用というよりも、のど飴とか咳止め、便通改善など健康維持のための栄養としてよく知られています。

 

私の朝の散歩道の周りにもよく見られるのですが、ここの家の金柑の木は大きく、いつもこの時季になると実が鈴なりになります。

今年も、この木の下に、この家の方が書いた立札が立てられていました。

 

『キンカンご自由にお持ちください。上のほうは鳥さんも好きなだけお食べ下さい』、、、なんだか、ほっこりしたような気持になりますよね。

都会ではあまり見られないような温かい田舎の風景です。

 

 

 

 

1.「倒産を招かない生き方は、老後の人生設計にも役立つ」

                -田中真澄(社会教育家)ー

 

企業経営者にとって「倒産」は恐ろしいものです。その恐ろしさを自身の経験から必死に伝えようとした野口誠一という人がいました。

彼は自分の辛い経験をベースに倒産で苦しむ中小企業経営者たちに呼びかけて、互いに励まし再起を誓い合う「八起会(やおきかい)」を創設しました。

その八起会には、会社を潰さないための五つの指針『八起五訓』というものがあるのですが、その内容が、私たちのこれからの「長い老後の人生設計にも役立つ」と大変話題になっています。田中真澄さんが月刊誌の中で、その五つを紹介していました。

 

①「早起き」とは、早起きして心の余裕を持って時間を有効活用し、昼間の仕事で能率を上げる第一の習慣です。

②「笑顔」とは、人間関係を円滑にする基本的な習慣として大切なものであり、人付き合いや社内外で仕事をする場合、明るい雰囲気の下で行うためにも欠かせないものです。

③「素直」とは、自分の欠点を認める心の素直さであり、自我を抑えて、常に自分を向上させる努力を図る姿勢を維持するためにも必要なものです。

④「感謝」とは、自分の存在を支えてくれるすべての協力者に対して、謙虚で感謝する気持を持ち続けることです。

⑤「いい出会い」とは、以上の四つの要件を満たしていけば、自分を支えてくれる人々との素晴らしい出会いが待っていることを意味します。

 

この中でも①の「早起き」は最も重要な習慣であり、松下幸之助氏や稲盛和夫氏の会社では、どこも早起きを奨励していたそうです。

「毎朝七時半までに出勤する社長の会社は倒産しない」として、経営者も社員も共に早起きして、勤勉な生き方を志向する大切さを訴え続けてきたことで知られています。

日本人は昔から勤勉性を重視して朝早くから真面目に、誠実に働くことを善しとしてきましたが、やはり、この習慣だけはどんな時代であっても、大切にしたいものですね。

 

この習慣は倒産だけでなく、また老後の人生を幸せに導く大切な心得でもあります。

 

それではまた。