二人の老女 | きんぎょっぴ ドイツとワタシと家族と

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子供は2時ちょっと前に学校から帰ってくる。

学校でお昼時間はないし、特に弁当らしきものも持って行かないので、お腹を空かせて帰ってくる。

今日もお昼ご飯を作ろうと冷蔵庫を見ると、使う予定の白菜が・・・・ (腐ってた。)


あ~予定が狂う。と言うことで急きょスーパーに白菜を買いに行った。

生憎その店には白菜がなかった。

が、青梗菜、なすび、ネギの3点を持ってレジに並んだ。


ワタシの前の男性も数点の買い物のようだ。多分お昼に食べる分だろう。

ハム、パンなどがレジのベルトコンベヤーに乗せられていた。


ほとんどの人が買い物カートいっぱいに買う中、ワタシと前の男性はかなり少ない品数であった。


ふとワタシの後ろにくっつくように一人の老女が近づいてきて、


「私これだけなのよね。」 と パンとバナナを持って話しかけてきた。


ワタシも買い物かごの中を見せ、ワタシもなんですよ。と答えた。

どうも順番を譲ってほしいようだ。


「買い忘れがあってね、しかも 車にアイスクリームがあるんよ。」


もう前に行きたくてしょうがないオーラ。

ワタシの商品の方が老女の商品より前に乗ってるのに(自動ベルトコンベヤーなので)ワタシより前に立とうとする。それは構へん。


ワタシより前にはまだ3、4人の人が並んでいたので、私はその老女に言った、

「前の方の人に聞いたらどうです?案外先に行かせてくれますよ。ワタシ一人分前に行ってもそう変わりませんよ。」と言った。


ワタシの前の男性もその会話は聞こえてたはずなのに、知らんぷりしてる。

彼もこの老女を前に行かせてやろうという気持ちはないようだ。


話を変えるようにしてワタシの真横に立って話し始める。

私がレジのベルトコンベヤーに乗せた青梗菜を見て、

「まあ!珍しい野菜、これ何?」 と聞いてきた。

まあ 元々フレンドリーな性格の人なんだろう。

ワタシも「これね青梗菜って言いますねん、多分 元は中国とちゃうかしら。」と答えておいた。


結局、前の人に先に行かしてもらうでもなくワタシの後に支払いを済ませていた。



その後 白菜を求めてワタシは別のスーパーへ行った。

そこでは白菜一つ買うだけだったので、白菜1個持ってレジに行った。



歩行補助車

レジにはこの補助車のかごにいっぱい商品を入れて並んでいた老女がいた。

ワタシの白菜1個を見て、

「お先にどうぞ。」と言ってくれた。

それよりも 不自由そうに商品を補助車のかごからレジのベルトコンベヤーに乗せているのが気の毒に見えて、

「お手伝いしましょか?」 と聞いた。

そしたら、手伝いは結構とのこと、そして一言

「私みたいな年寄りはいくらでも時間あるから。」と言った。


なんやろう、この気持ち。

ワタシはこの老女ともっと話がしたいと思った。

レジを済ませて、車に乗っても、老女が出てこないかなと思って、車中で待っていた。

が! 急に話かけられて、

「ワタシも時間ありますねん、 いつかお話でもしませんか?」なんて異国の女に言われたらびっくりするだろうな。と一人妄想にふけり、

残念ながらその場を後にした。


わずか10分、15分の間にこうも異なった二人の老女に出会うとは・・・・。



レジを先に行かせてくれと頼んだことはない。

が、先に行かせて欲しいと頼まれた時に断ったこともない(今日はそれは言われなかった。)

そして、 お先にどうぞ~と言われたら、どうもありがとうございます。と言って先に行かしてもらってる。


なんか自分一人で不思議な日だなと思った。