杉を低温乾燥にすると | 杉と雑貨のお店、三つ枝商店のブログ

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JR西荻窪駅南口から徒歩8分、神明通り沿いの“杉とはちみつ『木育』の店、三つ枝商店のブログです。お店のテーマは「健康」。2階の低温乾燥杉によるイベントスペースでは、ヨガ、整体、音楽、ペットの長生き養生講座など、各種ワークショップを開催します。

 

おはようございます。
本日は定休日ですが、書き残しておきたいので先日のことをお伝えします。

 

杉の低温乾燥を体験してきました。

 

最近は杉のお仕事が少なくなってきていますが、久しぶりにご縁をいただいて
杉の床材をご注文いただきました。

 

それもうちのお店の2階のスペースを体験して、
ぜひ同じような床材にしたいとのご希望でしたので、
なるべくご希望に添えるよう手配させていただきました。

 

うちの床は低温乾燥機「愛工房」による乾燥をおこなった床材です。
色が濃くてパワフルな千葉の山武杉を低温乾燥させたので極上のリラックス空間となっています。

 

敷いてから8年が経つとパワフルだった杉の香りも今では落ち着いているのですが、
それでも初めて訪れた方は良い香りだと言ってくださいます。

 

以前お願いした材木店には今は愛工房はないのですが、そういえば自作で低温の乾燥室を作るようなことを言ってたなあと確認すると、ちゃんと稼働しているとのことだったので、思い切ってお願いしました。

 

愛工房は木材の乾燥時に人が入れました。
乾燥室の中は乾燥中の杉から出る蒸気で湿度が高く、密室の中で杉の薬効が信じられないほど満ちていて、

素晴らしい体験でした。

 

杉の薬効は副交感神経だけに強く作用します。
圧倒的なリラックス体験です。

 

乾燥室の中にいると身体が完全に緩み、それは精神的にもとても心地よくリラックスした状態になりました。

 

そのときに思ったのが、人はとてもリラックスすると友好的になり、前向きなディスカッションが始まる。

延々と前向きで楽しい会話が転がり続ける。その場にいる人がニコニコと笑いながら

心の底から対話しているという体験でした。

 

今回は自作の乾燥室ということで、また担当のヒロセさんはとても謙虚な方なので、
杉は乾きます、とは言うものの、以前の愛工房の時のような素晴らしい体験ができるようなことは一切言われません。

 

話を盛らない。ヒロセさんのそういうところが大好きなので、それでもきっと素晴らしいのだろうとは思いつつ、
断言はできないので、まあどういう感じなのか未体験なので分からないけどという前提で、
杉の乾燥室を3人で体験して来ました。


 

新木場を訪れると、乾燥室を設置している広い倉庫はすでに杉の香りが濃厚に漂っていました。

思わずその場に停めてあった社用車のバンが荷台を乾燥室に改造してあって、そこから香りが出ているのかと勘違いしてしまった。

 

こちらでした。

 

 

 

 

 

 

乾燥室は杉の板材で断熱材を入れたシンプルなつくりで、隙間から中の香りが出てくるのだそうです。

 

杉を入れたのは2日前で、乾燥し始めたのは昨日からでした。

 

もうたまらんほどの杉の香り。
 

そして愛工房との違いは、今回の杉はスースーする香りがします。

まあヒロセさんが言うには愛工房でもスースーしていたそうなので、おそらく乾燥しはじめの初期段階で杉から出る成分がスースーするのかなと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだ乾燥し始めたばかりなので含水率は133%。
ちなみに人間の含水率は73%くらいでした。

杉は12%くらいになるまで乾かします。

 

3週間ほどかかるそうです。

 

乾燥室には1時間半滞在しました。
とんでもない長居になり申し訳ありません。
あまりにも心地よく、また楽しくて、中にいるとどんどん発想が膨らむのでお喋りが止まらなくなりました。

 

杉の香りの成分を、以前「抱っこスピーカー」の菅さんのワークショップで探索し、
どうやらb♭(ビー・フラット)の音程と符合するようだと言われました。

b♭の音は発酵を司る音でした。甘酒を飲むときの香り、日本酒がタンクの中で静かに発酵するイメージです。

 

乾燥室で菅さんの開発したアプリでb♭の音を再生して杉の香りを嗅ぐ。

 

その際の感想は、僕は合っているように思えたけど、ちょっと違うという感想もありました。

 

そこで杉の香りを嗅ぎながら、香りから感じるキーで声に出してみようと提案しました。

 

ひとりひとり、あー♪と声に出す。

 

発声していく、声の余韻を響かせていくとそれはどうやら和音になる。

最後の方はビリビリと狭い乾燥室の壁が震えるほどに響きました。

 

面白くて何度か試してみました。

 

面白い。とても素晴らしい発見でした。

 

 

 

感じ取る音程に違いがあったのは、ひょっとすると「スースーする」香りが原因かもしれません。

 

 

表面上に強く感じられるのはスースーする香りで、その奥から杉の芯材から出ているであろう、どっしりとした濃厚な香りがあります。

 

杉の芯材、周辺の白太、樹皮。各々が持っている成分は少し違いがあるのかも知れません。

 

それらを声に乗せて出した時、そもそもが同じ木のものなのでハーモニーとなるのかもしれない。

 

 

そんな予測を立てました。もちろん確証はありません。そんな気がしただけです。

 

 

 

杉の仕事も今年の6月1日で間もなく10年目に入ります。気持ち的にはラストイヤーです。

 

杉を辞めるわけではありませんが、メインとなるテーマを他のことにします。

 

また、この10年あまりの期間も、杉のことだけをやってきたわけでもありません。

 

その最中に、菅さんの音の周波数のことなども知り、そこにある自然の摂理や法則のことなども普段の仕事となんらかかかわりのあることだと気付きました。

 

そういう意味で、自分が体験を通して知ったことは、できるだけ仕事に結びつけていきます。

 

そういう意味では僕の仕事のメインテーマは「健康」です。

 

 

生活の中に取り入れたり、かつてあったものを取り戻すことかもしれない。

 

そのことによって身体と精神を「健康」な状態に調律する。

 

そのようなイメージです。

 

「取り入れたら健康になる」というゼロかイチかというイメージではありません。

 

全ての人は「健康」という状態からどの程度、理想の座標に近づけるのか、というイメージです。

 

メンテナンス、好天反応、バイオリズム。

 

私たちは存在そのものが自然。もしくは自然の一部です。

 

人生という限られた時間を常に調律しながら辿ります。

メンテナンス、好天反応、バイオリズム、

という視点で理解する。

 

生命科学の世界では、私たちの遺伝子はその99%以上が腸内細菌が作っているそうです。

 

それを知った時、自分自身の健康状態を常に調律してバランスを保とうという発想は、

合っているのかもしれないなと思いました。

 

どうやら私たちの暮らしも健康も、

絶対的な答えはまだ見つかっていないようです。

 

 

今回の杉の乾燥室で得た体験は、
人生も、そこに付随する健康も
ひょんなことから得られる感動や発見からまだまだアップデートできる余地があると気づかせてくれました。

 

 

 

全ては導きのままに。

ポジティブシンキングと笑顔がそこにありますように。

 

ありがとうございます。

 

 追加。

b♭の音は発酵以外に司るものがありました。菅さんによるとそれは「歓喜」。讃美歌の歌声などです。たまたま声に出してハーモニーをビリビリと体験したのですが、そうかあ!と腑に落ちました笑
 
 
 

 

 
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