春節のお休みが始まって、中国人延べ90億人が移動するのだそうですね。


2020年の春節は1月19日でした。まだまだコロナ禍は始まったばかり。まさか、あんなにたいへんになるなんて誰も思わず、あの年ヨーロッパに出かけた中国人も大変多く、ベネチアのカーニバルでは、新型コロナの感染爆発が起こって、イタリア北部の医療は崩壊しました。


さて、今年は土曜日から春節のお休みが始まったばかり。中国では、職場がパスポートを預かるという習慣があり、去年の春節までは、ちょっと、職場で言いにくい状況があって、海外旅行を控える人々が多かったようです。でも、今年はそろそろ大丈夫ムードになり、円安もあって来日中国人が押し寄せているようです。


職場がパスポートを預かるって聞いて思い出したのですが、日本でも1980年代頃まで、国家公務員は出国するため大臣の決裁が必要だったという時代がありました。お父さまが官僚という友人の話では、公務員は国家機密を持ち出す危険があるとかで。つまり、若い人が新婚旅行でハワイに行くなんていうときにも、大臣の決裁が必要だったのです。そういう事情で、取れるパスポートは「一次旅券」だけ。まあ、当時でも、県庁職員のような地方公務員なら大丈夫でしたけれど。


また、今でもそうだろうと思いますが、公用旅券の場合、記載された国以外を訪れることはできないので、外国に長期出張に出かけたある若い官僚が、軽装備で、小さなゴムボートで、密かに韓国経由で帰国しようとして寒い日本海の船の上死亡したという痛ましい事件もありました。


春節と聞いて、あれこれ思い出しましたが、この度の春節休み東京の観光地に来た中国人の皆さんに、何処かであったらニイハオと挨拶してみたいと思います。今週末には表参道に出かける用事もあるので。