研究会の講義の様子(ある方の報告から)
大昔の話です。
特別支援学級にいた頃。
※これは個人のエピソードでは無いので共有していいかな、と思って出します。この回の講師のOさんは、知的障害と肢体不自由の併合した特別支援学校での支援の経験の長い方です。例えば久里浜の特別支援教育総合研究所に実践家として呼ばれて講師をするくらいに。この講義の当時は内地留学生として、大学院で研究をしてはりました。主として応用行動分析的に考える特別支援教育担当教師への支援、といったところを研究してはりました。
今日の研究会は、O先生のお話でした。
いきなり、テレビの改造コントローラー(大きなスイッチでテレビのチャンネルを変えたりできる)や、ビッグマックのスイッチ、コードレスのインターホンなど、肢体不自由のかたのための支援機器の紹介からはじまり、VOCA(音声出力コミュニケーション補助装置)やライトタイマー、コミュニケーションブック、さらに、アメリカで買ってこられた絵入りのレシピ(これほしいっ!)、絵本などのお宝の数々をみせていただきました。
短期間のご旅行だったようですが、こんなに素敵なものを目ざとくみつけて買ってこられるなんて、おみごと! わたしも出版元をメモさせてもらったので、取り寄せようと思っています。どなたかほかに希望者がいらっしゃれば、ごいっしょに注文します。
1.Lunch Cookbook(スタンド式のレシピ)
2.Curriculum Experiences(絵入りの教科書)
3.Simple Symbol Stories for Beginning(②とよく似た絵入りの本)
全部買えば多分送料も含めて1万5千円くらいかな?ご希望があればお申し出ください。1週間以内でお願いします。
初めにインリアルアプローチの説明があって、ビデオで指導のようすをとって、それをみながら指導者が、問題点を指摘する、その後で、再び子どもに接するというやりかたで、指導のし方を改善していくわけですが、わかっているつもりでも、ビデオであとから見ると、いっぱいいらない声かけや介入をしていることがわかったという経験、私もあります。
確かにビデオにとって、ときどき自分の指導を客観的にチェックするのは効果的ですね。その際、子どもの反応を待ってやることが強調されていましたが、教師はえてして性急に一方的に介入してしまうものであることを、反省させられました。
興味深く思ったのは、対人関係(身体接触や、ことばかけなど)を通じてコミュニケーションの技法を身につけていくという発達の道筋を通るのが普通だけれど、対人回避的な傾向のある自閉症児については、必ずしもそうではなく、興味関心のあるアイテムを仲介として対人関係がつくられるという仮説です。
レジュメの表を見てとてもおもしろい実験だと思いました。このことから、対人関係を無理に作ることを先行させるのではなく、興味を引くアイテムを提供し、(ex.おもちゃ、お菓子など)それを仲介として、要求行動をうながしたり、要求にこたえる形で対人関係をつくっていくことが、自閉症の子どもへの接し方として、大切なのではないかという、問題提起でした。
もちろん、個々の自閉症のお子さんのアセスメントを前提としてと断られていましたが。
また、自立課題の指導法について、ビデオを使って、新任の教師がどのようにプロンプトをだすのか、どんなタイミングでどんな誉め方をすればいいのかを、具体的に示していただきました。
そのなかで、機能的なほめかたとして、目標とする行動ができた直後にほめるというのがありました。
質疑の時に、直後と言っても、子どもが目で「できたよ」と合図した時を待ってほめるのがいいのではないか、という発言があり、O先生もそのとおりだけど、あまり待ちすぎて間延びしてもいけないだろうとコメントされていました。
それにしても、教師にも指導するタイミングというのがあるのをつくづく感じています。ある程度経験のある教師はプライドもあり、また、自分で体得したものがあるので、こうしたらどう?というようなアドバイスはしにくい、ないしは不可能だと思っています。
でも、確かに新任の先生や養護教育ははじめてという転任教師は、こちらの話を素直に受け止めてくれますから、新しい先生には時期を逸しない働きかけが大切であることを、考えさせられました。
そして、課題分析をして、各課題についてプロンプトの出し方とその段階の説明をされました。課題分析のやりかたとして、行動として評価しにくい項目(ex.「○○を知る」とか「○○がわかる」など)は不適切であるので、削除すべきことを指摘されました。
課題学習の指導法では、モデルとして○○さんが駆り出され、前に出て自閉症児を演じられました。「鉛筆をもって」といわれて筆記具を持ったときのぎこちなさといい、ほめられた時の無表情といい、迫真の演技を披露して、楽しませていただきました。
2時間のお話を休憩も取らず一気にしていただき、O先生お疲れ様でした。
---------------
追記
課題分析の評価項目として、評価しにくい項目(ex.「○○を知る」とか「○○がわかる」など)は不適切であるので、削除すべき、とあります。
ここらへん、難しいのですが「○○を見る」→「□□がわかる」→「△△ができる」ならいいんじゃないかなあ。私、この当時、クラスの目当てを「わかってできる」にしていましたし。真ん中の「□□がわかる」は評価項目としては外して、その前後だけ評価すればいい、ということかな。「△△ができる」ということは「□□がわかる」ということだから。
それから似たような問題で「AAを楽しむ」という評価項目はダメ、という意見があるのですが、これは私はすごく大事な評価項目だと思っています。応用行動分析的な評価項目とするなら「やっている時、事後、笑う」とか「繰り返しやりたがる」とかになるのかな?
特別支援学級にいた頃。
※これは個人のエピソードでは無いので共有していいかな、と思って出します。この回の講師のOさんは、知的障害と肢体不自由の併合した特別支援学校での支援の経験の長い方です。例えば久里浜の特別支援教育総合研究所に実践家として呼ばれて講師をするくらいに。この講義の当時は内地留学生として、大学院で研究をしてはりました。主として応用行動分析的に考える特別支援教育担当教師への支援、といったところを研究してはりました。
今日の研究会は、O先生のお話でした。
いきなり、テレビの改造コントローラー(大きなスイッチでテレビのチャンネルを変えたりできる)や、ビッグマックのスイッチ、コードレスのインターホンなど、肢体不自由のかたのための支援機器の紹介からはじまり、VOCA(音声出力コミュニケーション補助装置)やライトタイマー、コミュニケーションブック、さらに、アメリカで買ってこられた絵入りのレシピ(これほしいっ!)、絵本などのお宝の数々をみせていただきました。
短期間のご旅行だったようですが、こんなに素敵なものを目ざとくみつけて買ってこられるなんて、おみごと! わたしも出版元をメモさせてもらったので、取り寄せようと思っています。どなたかほかに希望者がいらっしゃれば、ごいっしょに注文します。
1.Lunch Cookbook(スタンド式のレシピ)
2.Curriculum Experiences(絵入りの教科書)
3.Simple Symbol Stories for Beginning(②とよく似た絵入りの本)
全部買えば多分送料も含めて1万5千円くらいかな?ご希望があればお申し出ください。1週間以内でお願いします。
初めにインリアルアプローチの説明があって、ビデオで指導のようすをとって、それをみながら指導者が、問題点を指摘する、その後で、再び子どもに接するというやりかたで、指導のし方を改善していくわけですが、わかっているつもりでも、ビデオであとから見ると、いっぱいいらない声かけや介入をしていることがわかったという経験、私もあります。
確かにビデオにとって、ときどき自分の指導を客観的にチェックするのは効果的ですね。その際、子どもの反応を待ってやることが強調されていましたが、教師はえてして性急に一方的に介入してしまうものであることを、反省させられました。
興味深く思ったのは、対人関係(身体接触や、ことばかけなど)を通じてコミュニケーションの技法を身につけていくという発達の道筋を通るのが普通だけれど、対人回避的な傾向のある自閉症児については、必ずしもそうではなく、興味関心のあるアイテムを仲介として対人関係がつくられるという仮説です。
レジュメの表を見てとてもおもしろい実験だと思いました。このことから、対人関係を無理に作ることを先行させるのではなく、興味を引くアイテムを提供し、(ex.おもちゃ、お菓子など)それを仲介として、要求行動をうながしたり、要求にこたえる形で対人関係をつくっていくことが、自閉症の子どもへの接し方として、大切なのではないかという、問題提起でした。
もちろん、個々の自閉症のお子さんのアセスメントを前提としてと断られていましたが。
また、自立課題の指導法について、ビデオを使って、新任の教師がどのようにプロンプトをだすのか、どんなタイミングでどんな誉め方をすればいいのかを、具体的に示していただきました。
そのなかで、機能的なほめかたとして、目標とする行動ができた直後にほめるというのがありました。
質疑の時に、直後と言っても、子どもが目で「できたよ」と合図した時を待ってほめるのがいいのではないか、という発言があり、O先生もそのとおりだけど、あまり待ちすぎて間延びしてもいけないだろうとコメントされていました。
それにしても、教師にも指導するタイミングというのがあるのをつくづく感じています。ある程度経験のある教師はプライドもあり、また、自分で体得したものがあるので、こうしたらどう?というようなアドバイスはしにくい、ないしは不可能だと思っています。
でも、確かに新任の先生や養護教育ははじめてという転任教師は、こちらの話を素直に受け止めてくれますから、新しい先生には時期を逸しない働きかけが大切であることを、考えさせられました。
そして、課題分析をして、各課題についてプロンプトの出し方とその段階の説明をされました。課題分析のやりかたとして、行動として評価しにくい項目(ex.「○○を知る」とか「○○がわかる」など)は不適切であるので、削除すべきことを指摘されました。
課題学習の指導法では、モデルとして○○さんが駆り出され、前に出て自閉症児を演じられました。「鉛筆をもって」といわれて筆記具を持ったときのぎこちなさといい、ほめられた時の無表情といい、迫真の演技を披露して、楽しませていただきました。
2時間のお話を休憩も取らず一気にしていただき、O先生お疲れ様でした。
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追記
課題分析の評価項目として、評価しにくい項目(ex.「○○を知る」とか「○○がわかる」など)は不適切であるので、削除すべき、とあります。
ここらへん、難しいのですが「○○を見る」→「□□がわかる」→「△△ができる」ならいいんじゃないかなあ。私、この当時、クラスの目当てを「わかってできる」にしていましたし。真ん中の「□□がわかる」は評価項目としては外して、その前後だけ評価すればいい、ということかな。「△△ができる」ということは「□□がわかる」ということだから。
それから似たような問題で「AAを楽しむ」という評価項目はダメ、という意見があるのですが、これは私はすごく大事な評価項目だと思っています。応用行動分析的な評価項目とするなら「やっている時、事後、笑う」とか「繰り返しやりたがる」とかになるのかな?