アンサイクロペディア日本語版 | 『Go ahead,Make my day ! 』

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【オリジナルのハードボイルド小説(?)と創作に関する無駄口。ときどき音楽についても】


さて、新年早々ですがサイト紹介記事を。

常日頃、わたしの創作活動の大きな助けとなっているのがオンライン百科事典「ウィキペディア日本語版」ですが、今回紹介するのはそのパロディ――というより激烈なブラックユーモア――であります「アンサイクロペディア日本語版」です。
同じMediaWikiで書かれているだけでなく、サイトの造りもウィキペディアそっくり(100%真似)で思わず笑ってしまうのですが、本当に可笑しいのはその内容ですね。
以下、サイト内のページより。

アンサイクロペディア日本語版 出典:へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』
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アンサイクロペディア日本語版(アンサイクロペディアにほんごばん、八百科事典、ゴミペディアとも)は、アンサイクロメディア財団が運営する多言語オンライン百科事典プロジェクト「アンサイクロペディア」の日本語版である。
記事数では英語版、ポルトガル語版に次いで3番目に大きなアンサイクロペディアであり(ちなみに4番目はイタリア語版、5番目はフランス語版)、2008年5月現在、(9割は殴り書きのゴミ記事であるという事実に目をつぶれば)10000件以上の記事が存在している。

目次
1 歴史
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(面白いんですが長いので割愛)

2 アンサイクロペディア日本語版の現在
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サイトの規模は、記事数でみれば最も大きな英語版の3分の1程度である。日本語版の特徴として、小・中学生の(※精神年齢含む)利用者による編集が多いことがあげられる。若干の変動があるものの、編集回数の約99%が精神年齢が小・中学生の利用者によるものである[要出典]。他の言語版での97%から98%[要出典]に比べると非常に多い。
また、言語間リンクの整備が発足当初から遅れており、同規模の他言語版に比べると、言語間リンクの数が著しく少ない点が挙げられている。これは、日本特有の事象を挙げた記事が多いのも一つの要因であり、投稿においてなのは・ハルヒ・らき☆すた中心にならないことが望まれている。
日本ではフェアユースが著作権法に定められていないため、アンサイクロペディア日本語版では著作権問題について触れることは【禁則事項です】となっている(もっとも英語版の「フェアユース」も、その大半はフェアでも何でもないが)。このため日本語版ウィキペディアの日本製アニメの項目には画像がまったく使われていないのに、そのパロディの日本語版アンサイクロペディアでは使いたい放題という「珍現象」がよく見られる。
記述・項目は“自分の気に食わない記述は出来る限り物凄い勢いで削除すること”(編集合戦)が求められており、これはウィキペディアに類似している。

3 問題点
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すべて。

まあ、一事が万事こんな感じで、中には読んでいて「おいおい」という記述も少なからずあるのですが、あくまでも「笑い」のための読み物と割り切ればなかなか面白いと思います。

「ありとあらゆる笑いの中で一番高尚なのがブラックユーモア」と言ったのは、確か筒井康隆[要出典]だったと思います。
その意見に100パーセント賛同はできないにしても、確かにそうかもなという部分があるのは事実でして。コメディやパロディがあくまでも「他人を笑う」ものであるのに対して、ブラックユーモアがその残虐性や異常性をもって笑いの対象としているのは「笑っている当人の心にある硬直化した常識や考え」であり、故に自分を笑い飛ばすだけの度量がなくては楽しめないのがブラックユーモアなのですね。
アンサイクロペディアの世界を覆いつくしているのは、そういった悪魔的な冷笑なのです。

その一番端的な例としてあげるのがこちらの記事。アンサイクロペディアの中にウィキペディアへの敵愾心が蔓延していることを差し引いても、かなり秀逸な内容です。

もちろん(上の記事中で言及されているように)9割は殴り書きのゴミ記事であり、ブラックユーモアどころかまったく面白くないただの悪ふざけなのは事実ですが、わたし自身は「アンサイクロペディア」の世の中の常識に冷や水をぶっ掛けるような精神というか、その姿勢を非常に高く評価したいと思いますね。
ま、当の本人たちにそんな考えはないでしょうけど。(笑)

ちなみにサイトの造りがそっくりなだけでなく、記事中に貼られるタグもそれぞれ同じようなものが使われているのですが、その一つ一つに非常にエスプリが利いていてかなり笑えます。
例えばウィキペディアのスタブテンプレート、

【この項目「○○○」は、調べものの参考にはなる可能性がありますが、まだ書きかけの項目です。加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています。】

が、こんな感じに。

【この項目「○○○」は、執筆者がクラックをキメていた可能性もありますが、今はまだクソの山です。より愉快にしてくださる協力者を求めています。さぁ、これを見ている貴方(貴女)も、恥ずかしがらずに書き込んでみよう!】

他にもかなり笑える画像が貼ってあったり、とりあえず、暇つぶしにはもってこいのサイトなのは間違いありませんので、皆さま、是非一度ご覧あれ。

あぁ、そうそう。もし、あなたが自他共に認めるユーモア欠落症の患者であれば、アンサイクロペディアはあなたの症状をより重篤なものにするだけの可能性があります。ご訪問の前に一度、かかりつけの【禁則事項です】にご相談ください。