施術後何年か経ったあとの変化は?
滲んできたりはしないのか?
などの質問をされることがあります。
新陳代謝
皮膚のターンオーバーの仕組みというのは、表皮の一番下にある基底層にある細胞が血液中から栄養分の補給を受けて細胞分裂を行って、新しくできた細胞が徐々に上層へと押し上げられ角質細胞となり、最後には細胞核のない角質に変化して垢となって剥がれ落ちていきます。このサイクルを皮膚のターンオーバーが呼ばれ、通常およそ28日の周期で行われます。
入れられたドットはこの新陳代謝によって表面近くから下へ移動します。
移動することによって施術直後はシャンプー、多量の発汗など避けてもらっていた状況から解放されます。ドットの上に新しい組織ができて水分から防御してくれますから。
水溶性なので施術直後はどうしても水分と一緒に流れ出て薄くなりがちなので仕方がないのです。
私自身も最初の施術を英国本社で受け帰国して1週間もたたないうちにシャンプーをしたらあっという間に
色落ちして2ヶ月後に再渡英する羽目になってしまった経験があります。
その時に思いました。色が薄くなる度にそのつどイギリスまで行かねばならんのか。
メンテ代は一定の期間はフリーとはいえ、それにかかる渡航費、時間・・・
そんなことならいっそのこと自分で習得してしまって日本で開業してしまおうと思いついたのがこの時でした。で、日本で誰かに教えて自分のメンテはその人にやってもらう。
これが動機です。
話は戻りますが入れた直後にはクリアーに判別出来ていたドットは新陳代謝によって下に下がって行くわけですから当然クリアーではなくなっていきます。
ドット自体が滲んだようになって全体的にボワ~としたぼやけた感じになる場合もあります。
これは本当に個人差があります。
そのままドットの形が長期間わりときれいに残る人、比較的短いサイクル(1年以内)で無くなる人、
本当に様々です。
人それぞれ頭皮の肌質・状態は千差万別ですからそこに入れたドットのほうも同じです。
例えば下の写真、こんな感じです。
彼は日本人ですが昨年の秋に施術してから約1年後の状態です。
たまたま今週メンテで来られた時の写真です。
近くで目を凝らしてじっくり見るとドットの形が残っているところもあればうっすらとしか見えなくなっているところもあります。
ただそれでも全く不自然には見えないと感じるのは私だけでしょうか。
自分寄りの判断かもしれませんが私は自然なスキン坊主だと思います。
下の写真は本社勤務していた日本人の田中君(ヘイ呑)の剃髪後です。
彼はフサフサと髪の毛がありましたがクリニック勤務ということで伸びてきたら強制的に
スキンにさせられていました。
写真②
又、下の写真は同じく日本人クライアントでM字修正の直前に撮った写真です。
頭頂のほうもやや薄いです。
②と③のように実際に髪の毛がある人でも、頭皮をシェーバーや剃刀などで剃ると何cmかの至近距離で確認しないと毛根とかはほとんど判別できなくなります。
ただ頭皮に色がついているだけ。
おまけに髪がある人が剃っても部分によっては多少の色ムラがあるんですね。
そういった意味でドットが薄くなったとは言え①の写真とどれだけ違いがあるんだろうかなと思います。
そういう(施術の)意識を持たず普通に会っただけでは、私や長年理髪店を営んできた我々のスタッフでさえ判別は困難です。
ましてや施術の存在自体を全く知らない人が何cmかの距離まで近づいて見たとしても果たして判別できるんでしょうか。
出来ないと思います。
よく「近くで見たらバレバレじゃないの?」などの疑心暗鬼な意見もありますが近くで見てもなかなか見破れないと思います。
少なくとも彼の周囲の人間で①の写真の状態であってもそれと気付いた人は誰も居ないそうです。
実際の頭皮の触り心地とかはどうなんでしょう、髪がある人とは多少は違うのでしょうか。
同じドットが薄くなるにしてもフロリダの業者のこれはアカン。(7月12日の記事)
これは一にインクが原因、二に技術だと思います。
我々はどんな入れ方をしてもこのような状態にはなりません。
写真①の状態は違和感を感じるものではありませんし、かなり丁寧に剃り込んでるなと思わせるくらいの
頭皮であると思いますが人それぞれ好み・こだわりはあります。
ですのでメンテナンスで新たなドットをいれて入れて欲しいというクライアントの方もいます。
またヘアーラインをもう少し下げて欲しいと頼まれたりもします。
今回のメンテの依頼は
①真ん中のヘアーラインを少し下げて
②モミアゲをつくり
③全体の調整 でした。
真ん中を中心にフロントライン少し下げサイドにも小さなドットを調整でまぶしました。
入れました
後は全体的にドットをちりばめながら調整。
最後に施術した時のカラーよりも薄い色で密度も薄めに入れるようにしています。またドットも
かなり小さめのものです。
フロントライン、サイドラインにも薄い色の小さなドットで再びさりげなく毛根を醸し出せるようにしていきます。