正直、何度も寝落ちして、その度に巻き戻して観ましたが、訳が分かりません。ストーリーがあってないようなもの。
ともかく、本家の007をパロディにしたいという構図は分かりました。それだけ。
今では引退したジェームズボンド卿のところにM、CIA、KGBとフランスの諜報部のトップがやってきて、共通の敵である(おそらくスペクター)のために復帰してほしいと懇願されるが、彼は拒否。その挙げ句、恐らくMが用意した爆撃でジェームズボンド邸は崩壊、Mも死んでしまう。
そこでMの弔いにスコットランドに行った後も、訳の分からない勝負をさせられ「女性嫌い」のボンド卿に色々刺客が来るのだが、全て払われてしまう。→ この設定は本家のジェームズボンドならばウハウハパラダイスな設定で、取っ替え引っ替え女を抱きまくるショーンコネリーを風刺している模様。
あの女好きのジェームズボンドはどうした?という問いに「除名した。あいつはテレビに出ている」とか既に引退を仄かしていたショーンコネリーネタを繰り返す。
それに、マネーペニーとの中は、本家以上とも取られる。口説きながらも別の女を漁るショーンコネリーとはだいぶ異なる事を見せつけているんですね。
全ての諜報部員を007とするという破天荒な設定で、もう誰が誰だか分からなくなるカオス状態ながらも、バカラが強いというだけのものが一応本編の真のジェームズボンドとなりうるのだろうけど、何せ色々ありすぎて分かりません。
ただ、この作品はこれまでのパロディとしてだけでなく、これ以降のボンド映画のヒントになりそうな演出がたんまり眠ってまして、
敵の親分は、甥であった。という「スペクター」の兄弟設定を彷彿するものや、
ミルク販売車とのカーチェイスのも、たしか「リビングデイライツ」で出てくるのもミルク販売車。
インディアンが出てきたり、騎馬隊が出てきたり、変な石投げゲームもしますし、めちゃくちゃですが、ダニエルクレイグ版の「カジノロワイヤル」との共通点なんかもチラッとあるのを見つけるのも楽しいかもしれません。
原作が一緒なので、もっと似ているべきなのですが。