ザルドスよりソラリス | 夙の三郎 オフィシャルブログ powered by 俺様

夙の三郎 オフィシャルブログ powered by 俺様

風を知れ!
そして地の薫りを嗅ぐのだ!
さすれば血は炎のたぎりを失う事なく運命の鐘を鳴らすだろう…

もはや枷は外れた



ソラリス.jpg

SF映画の概念て色々あるな…
一般的なのは宇宙空間でドンパチとか,異星人が襲ってくるとか,狂った科学者がドウノコウノ…まぁパターンですな


スタニスワフ・レムの原作小説『ソラリスの陽のもとに』をアンドレイ・タルコフスキが1972年に映画化(タイトルは【惑星ソラリス】)
哲学的で難解な原作をより"難解な監督"が撮ったモンだから…
( ̄∇ ̄*)
…観ようによっては【2001年~】より難解なんだろうけど素直に《愛》を主軸にしてる,として観るのが正解だと思うな

ラストは美しい画面で締まる
この美しさは"対比"というか何というか…"皮肉的"ではある





SOLARIS.jpg

ジェームズ・キャメロンとスティーヴン・ソダーバーグが製作
ジョージ・クルーニー主演で2003年にリメイク(ハリウッドの得意技)

こちらは意外と(失礼か?ひらめき電球)より深く《愛》を突き詰め,且つ《人間の魂》の深みを演出してる



《愛してる》
《愛してる?》
人と人が惹かれ合うと,必ず起きる想い
殆どの人間がソレに支配されているといっても過言じゃない
逃げた処で,また次の《愛》を探す…
人間の業は何に拠って有るのか?





solaris1.jpg

"生々しい幻影"を産み出したソラリスは人間界で謂う《神》なのかも知れないし《悪魔》かも知れない
でなければ,あんな"超自然的"な現象を引き起こせる訳がない

しかし
それを否定する事も,肯定する事も出来ない



蟻が人間を理解出来ない(その逆も)のと同様に人間にソラリスや神を理解は出来ないだろう

でも
自分の事は理解出来る
『どれぐらい弱い』かは充分に理解している





ポジティヴな人には向いてない映画だけどネガティヴの底に潜んでいる《源泉》を探してみたいなら観て損は無い

音楽も良いな☆
マイケル・ナイマンやスティーヴ・ライヒを意識したと思われる《壊れそうなミニマル音階》が後半,効いてくる




クルーニーさん
最近,別の"宇宙モノ"にも主演してましたが俺は【ソラリス】が良い






《救いの無い美しさ》は人間を破滅させる程の引力を持ってるから…

過去に殺されるか…
過去を"綺麗に"仕舞い込むか…