振り返って、NHKマイルは古馬1000万より時計は速くなり、
なおかつ今年は1.33.0の±0.3秒になると見てきました。
(昨日の時計を見ても、自分の感覚では1分32秒台は確実で、
具体的には1.32.7ぐらいの時計で決まるのではないかと思っていますが。)

ここで、今年逃げると思われるエーシンダックマンの1400m3レースのラップを見てみます。
(コスモセンサーは調教師が行く馬がいればハナにはこだわらないと競馬エイトで公言しています。)

橘S 1着
■ラップ
12.1-10.8-11.5-11.3-11.4-11.4-12.1
12.1-22.9-34.4-45.7-57.1-68.5-80.6 (34.4-34.9)

500万 5着
■ラップ
12.4-10.8-11.2-11.7-11.7-11.8-12.1
12.4-23.2-34.4-46.1-57.8-69.6-81.7 (34.4-35.6)

かえで賞 7着
■ラップ
12-10.4-11.1-11.2-11.5-11.9-12.6
12.0-22.4-33.5-44.7-56.2-68.1-80.7 (33.5-36.0)

着順が全然違うのであくまで、逃げたときのテン4Fを見ていきます。
こうしてみると、飛ばしすぎのかえで賞以外は3F34秒4と平均的なペース。
4Fでも46秒前後という比較的平均的な逃げ方です。

今回のNHKマイルでは、
・楽に逃げさせてくれそう
・距離が延びて初マイル
・ジョッキーが四位に変わる
点から4Fは46秒台と考えています。
(実際に四位がのった500万は無理せず46.1)

G1は特にジョッキーの心理戦になりやすいので、
飛ばす馬がいるときほど落ち着きやすくなるものです。
(実際に皐月、天皇賞は逃げ馬不在でも平均的なペースに流れました。)

なので、むちゃくちゃ飛ばしているというくらいのハイペースまでにはなりそうにありません。

勝ち時計が1.32.7と予想しているので、
前半4Fが46.1~4ぐらいとみれば、
後半4Fは46.3~6ほどになるでしょう。

この上がり時計で脱げ馬以外のメンバーはどれが有力なのか?

ハッキリ言って、ダノンシャンティとサンライズプリンスしかいません。

ダノンシャンティは
共同通信杯で非常に速い上がりを記録していますね。
レースの上がり4F46.6にもかかわらず、10~7番手でハナ差の2着。

サンライズプリンスはNZTで早めにまくりをかけ、
上がり46.2を番手から差し切る。

共に45秒台後半の脚を使える事になります。

本命候補はこの2頭で絞れていますが、それぞれの強みと懸念材料は。
ダノンシャンティ
+一気にトップスピードに持っていける反応の良さ。
-いままでが全て上がりの勝負。平均的なラップへの対応は?

サンライズプリンス
+平均的に11秒台を走れるスピードの持続力。平均ペースでの
-反応が悪い(=トップスピードまでに時間がかかる)。故に後方からでは負ける可能性大。
 好位につけたいがスタートが悪い。

今の東京が前が止まらない馬場なのでサンライズプリンスが非常に合うと思うのですが、
出遅れの度合いによっては致命傷になりえます。

ダノンは末が確実ですが、馬場が非常にネックなので本命にしずらい状況。

最終的な結論はパドックを見てからでしょうね。
注目レースをザーッとみていきます。

ダノンシャンティ
共同通信杯

■ラップ
12.8-11.1-12.3-12.8-12.6-12.4-11.7-11.2-11.3
12.8-23.9-36.2-49.0-61.6-74.0-85.7-96.9-108.2 (36.2-34.2)

これまたスローペースの上がり勝負です。

レースレベルは低いです。
皐月賞で取り上げたように↓

同開催では1600万が1.47.1、1000万で1.47.2、3歳500万(セントポーリア)で1.47.3。
通信杯はどスローに近く、上がりが速かったため納得できるとしても、やはり500万レベルと言わざるを得ません。

ダノンシャンティ自身は、レースの上がりが34.2で、上位が前めの馬で揃っている中後方から
差し込んできたので一番中身のある内容だったと思います。

特徴
・ややスタート悪い ・折り合い問題なし ・直線から追い始める
・追ってしぶとく2段階で伸びている
(直線半ばで止まったかと思われたが、そこから二の足で伸び僅差の2着)

サンライズプリンス

スプリングS

■ラップ
12.4-11.5-11.9-12.2-12.2-12.4-12.1-11.5-12
12.4-23.9-35.8-48.0-60.2-72.6-84.7-96.2-108.2 (35.8-35.6)

こちらも皐月賞で書いた通り↓

同開催では、中山牝馬が1.47.6、1000万が1.49.8、フラワーCが1.50.3。
上記を見ると、古牝馬G3に0.6差で1000万より速いため、タイムとしてはまずまず優秀。

サンライズPは後方からの競馬で4着。
このレースでは
・スタートでつまずく ・折り合いは問題なし ・向こう上面で多少ポジションを上げる
・直線に入ってから追い始める ・反応△ ・追ってしぶとく伸びる


ダイワバーバリアン、エイシンアポロン

弥生賞

ひどい不良馬場でタイムの評価がしにくいため、ラップは割愛。

バーバリアンは終始外を回らされ、まくって4角先頭での4着。
難しいレースの中でも反応の良さを見せており、力があるのは証明できています。
反応の良さが長所でしょうが、距離はマイル前後、また使える脚が決まっていそうな点が特徴でしょう。

アポロンは好位でマイペースに進め、正攻法で2着。
スタート、折り合い、反応など総合的に○ですが、これぞというものがないのが現状ですね。
現3歳では上位レベルは周知のとおりです。

コスモセンサー

かえで賞

■ラップ
12-10.4-11.1-11.2-11.5-11.9-12.6
12.0-22.4-33.5-44.7-56.2-68.1-80.7 (33.5-36.0)

前半3Fが33.5という、どハイペースです。
レコードが出ているように2歳のレースでありながら、古馬1000級の時計です。

前目でレースをするも4角では反応がわるくやや遅れる。
直線で追うごとに伸びているので、ある程度流れるレースでの番手なら面白い存在になるでしょう。

アーリントンはタイムが遅かったので割愛しますが、
スローペースで逃げ切っているように、平均的な脚を長く使うことが一番の良さでしょうね。


エーシンホワイティ、エーシンダックマン、トシギャングスター

ファルコンS

■ラップ
12.1-10.1-10.8-11.5-12.2-12
12.1-22.2-33.0-44.5-56.7-68.7 (33.0-35.7)

かなりのハイペースで時計も速く、同日1000万より速い時計です。
高松宮とも0.1秒しか変わらず、1200mですが時計的にはトップレベルです。

エーシンダックマンは逃げてテンの3Fが33.0。
飛ばしすぎで大きく負けました。
今回のレースでもハナを切るのはこの馬でしょうが、
四位に変わってマイルにもなるので33秒台という逃げ方にはならないでしょう。

エーシンホワイティは外を通ってしぶとく伸びて1着。
反応があまりよくなく、追いまくって伸びるタイプの馬ですね。
今回大外になったので馬場を考えると、かなり厳しいでしょう。

トシギャングスターは内を回って非常に反応が良く一旦先頭も差されて2着。
あのハイペースで一気に先頭に躍り出る反応の良さで今回が内目の枠なら、
面白い存在になると思います。

ペタしてね

さて、今回は3つの主要レースのレースレベルを見ていきます。

まず、毎日杯

勝ち時計:1.49.3

■ラップ 
13.1-11.4-12.1-13-12.7-12.9-11.5-11.1-11.5
13.1-24.5-36.6-49.6-62.3-75.2-86.7-97.8-109.3 (36.6-34.1)

ペースが非常に遅く、3F上がり勝負のレースです。
勝ち時計は非常に遅いです。
2010年2~4月の阪神芝1800Mで見てみると、勝ち時計は未勝利並みのレベルです。
(事実、前週未勝利は0.1秒速い。)

ただし、上がりが34.1とかなり早くまとめているので、上位は力があるでしょう。
(大きく負けたルーラーシップが今日のレースで予想以上に強い勝ち方をしましたし。)

このレースでの各馬の特徴。
ダノンシャンティ
・スタート少し悪い ・折り合いは問題なし ・直線入り口ではもったままで反応◎ ・全力で追うことなく完勝

反応もかなり良く、追われてからもしっかり。まさに完勝でした。
懸念材料はハイペースの上がりがかかる時計でも対応できるのか。

リルダヴァル
・スタート&折り合い問題なし ・直線に入ってから追うもダノンとはスピードの絶対値が違う

終始、問題のないレース運び。
直線は追われてじわじわ伸びて3着確保。
ただし、長期休養明けを考えると上出来。  


次はNZT     

勝ち時計:1.32.9

■ラップ
12.4-11-11.5-11.8-11.3-11.7-11.5-11.7
12.4-23.4-34.9-46.7-58.0-69.7-81.2-92.9 (34.9-34.9)

前後半の3Fが同じという平均ラップ。
スタート直後の1F以外全て11秒台という非常に厳しいレース展開です。

事実、2010年中山1600mのレース全23戦中、タイムはナンバー1です。
しかも2番目の速いレースが同日の1000万で1.33.8。
時計では1秒近く速いです。

古馬重賞のダービー卿で1.34.3。
スローペースの上がり勝負である点は考慮すべきだが、まともな平均ペースでも
NZTの方が速かった可能性は十分にあります。

タイム評価でのレースレベルは3歳春のレベルでは、トップクラスと言えるでしょう。

では、このレースでの各馬の特徴。
サンライズプリンス
・スタート悪い(結構ひどいです) ・道中かかり気味で先団にまくる 
・4角手前で追い始める ・反応△ ・追ってしぶとく伸びる

大外枠、出遅れで厳しい状態からも道中から追っかけて
抜け出すスピードの持続性が最大の持ち味でしょう。
ミドル~ハイペースで好位にいるのがベストな気がします。

逆に懸念材料は、スローペースには対応できるか? 上がりの速い勝負は大丈夫か?

ダイワバーバリアン
・スタート折り合い問題なし ・反応△ ・直線に入ってから追い始める

終始、問題のないレース運び。
直線勝負どころでで追いづらい位置にいたが、追われてからはしっかりと伸びている。
もっと早い段階から追える東京の方が向いていそうな気がする。

コスモセンサー
・スタート普通 ・二の足は速い ・道中プレッシャーをかけられ厳しい展開
・直線はあっさり
逃げ馬にとって非常に厳しいペースでした。もっとゆっくりいける方が能力が出しやすいでしょう。


では、皐月賞

タイムは春の中山2000mでは一番早いですね。
やや重でありながら、さすがです。

皐月出走の2頭は大きく負けてますね。
エイシンアポロン、ガルボともに終始外を回されて、中山では厳しい状況に追い込まれました。

ガルボは4角で手ごたえなし。
一方アポロンは残り200まで先頭集団に。

どちらも外を回された上に、距離が長かったのでしょう。
両馬については皐月以外のマイルあたりのレースを参考にした方が良さそうです。

今回は主要レースだったのでじっくり見ましたが、
次回はピックアップした注目レースを一気に書き込んでみます!

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