■「君のクイズ」50代男性へのおすすめ度
★★☆☆☆ ← 新しい小説(ジャンル)にも目を向けたい50代男性向け
■あらすじ
内容紹介(「BOOK」データベースより)
クイズ大会決勝戦。“僕”の対戦相手はなぜ「ゼロ文字正答」できたのか。
興奮のクイズ・エンターテインメント。
■感想
小川哲(おがわさとし)さんの小説、はじめて読んだのが「地図と拳」。
「地図と拳」は自分でもよく読んだと思うほど長かった。
「君のクイズ」は2冊目の小川哲さんの作品で、
「ほんとに同じ作家の作品か?」と思うほど、
文体も小説の長さもジャンルも「地図と拳」と違っていました。
「君のクイズ」というタイトルから(内容はすっかり忘れちゃったんですが)、
シドニィ・シェルダンの「ゲームの達人」を思い出しました。
図書館の「話題になった本」というコーナーに置いてあったので、
借りて読んでみたのですが、正直、50代の自分には合いませんでした。
●自分事に置き換えて読むことができなかった
主人公が20代前半の男性で、自分の子供の年齢に近いこともあって、
物語に感情移入できませんでした。
一人称の文章で、主人公が僕、僕、僕、言いながら話が進むので
50代のおっさんからすると「何だよ子供の告白じゃん」となるのです。
「言い訳は何なの」って感じですね。
「子供の相手をしてやっている」という感情になって、
最後まで一歩引いた気持ちで読んでいました。
●クイズという題材は新鮮でした
ネタバレになっちゃうけど、この本は
「クイズを人生と捉える者と、ステップアップの道具と捉える者の対決」です。
クイズに負けた者が、対戦相手の勝利の理由を追求するストーリー。
クイズプレイヤーの頭の中を覗き見ることができたのは新鮮でした。
もちろん、すべてのクイズプレイヤーの思考が同じな訳がありませんが、
新しい世界が見られたのは確かです。
文章は読みやすく、本のページ数も少なめです。
クイズプレイヤーの頭の中が気になる方は、読んでみてください。
■私が気に入った文章
1.恥ずかしがって何も答えないこと
答えがわからない。
押したのはいいけれど思い出せない。(中略)
でも僕は恥ずかしがらず、堂々と誤答を口にした。(中略)
間違っているのは誤答することではなく、
恥ずかしがって何も答えないことだ。(中略)
恥ずかしいという気持ちのせいで
自分の可能性を閉ざしてしまうことの方がもったいない。
(90~91ページ)
チャレンジ精神が旺盛でいいですね。
「間違っても恥ずかしくない」と開き直っている気持ちが素晴らしい。
年齢を重ねてもこの気持ちを忘れないでいて欲しいです。
ここの文章を読んで新入社員の頃のことを思い出しました。
「知らないことは恥じゃない。分からない事があったらどんどん質問しろ」
と先輩に教えられました。
実は私、未だに自分の知らないことは知ったかぶりせずに、
どんどん質問して教えてもらっています。
「恥は一時」、「失敗は成功の基」です。
2.自分を肯定することができた
彼女と過ごしていたおかげでいくつもの問題に正解することができて、
そのおかげで僕は前向きになれた。(中略)
クイズをしていたおかげで、自分を肯定することができた。
(146ページ)
自分を肯定することができるモノを持っている人間は強いです。
「迷いがない」ということなんでしょう。
私もこうなりたいです。
今回は、新しい小説(ジャンル)にも目を向けたい50代男性向けの
「君のクイズ」を紹介しました。
このブログが少しでも小説選びのお役に立ちましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
