2月18日12時公演
宝塚バウホール
宝塚音楽学校 第110期生 文化祭
観劇
2月16日12時・16時
2月17日12時・16時
2月18日12時・16時
全6回の貴重な公演のうちの1回を、しかも3列目という良席で観てまいりました
友の会よ、ありがとう
「おはようございますっ」
「おはようございますっ」
予科生の方々の清々しいご挨拶に迎えられて気持ち良くバウホールに入りました
プログラム販売も予科生が行っていました
「1部500円ですので、お釣りの500円です」
男役の生徒さんがめっちゃええ声で言ってくれました
すでに格好良い!
至極当然の内容なのに、まるで台詞のようでした
もう一度聴きたくて幕間休憩にもう一度買いに行きました(お土産用)
販売係は交代していて、今度は可愛い男役の生徒さんが、
「1部500円ですので、1000円です…」
(追加で2部購入いたしました)
はにかみながら、でもちゃんと目を見て言ってくれました
可愛いかったです
もう一回くらい買いに行きたかったです
これだけでじゅうぶん満足した私ですが、公演の内容は想像以上に素晴らしかったです
第一部
・ 日本舞踊
・予科生コーラス
・クラシック、ポピュラーヴォーカル
第二部
演劇「吉野山・雪の別れ」
第三部
ダンスコンサート
第一部の幕開きは全員で紋付き袴での「清く正しく美しく」の舞踊
センターで踊る娘役の華やかで美しいこと!
群舞も美しく、弾ける若さを秘めたたおやかな舞を堪能いたしました
ソロ歌唱はまずはクラシックの成績上位者のソロからです
男役の田渕蓮華さんがすでに男役声が仕上がっていて声量も貫禄も圧巻
娘役は田良結芽さんがしっとりと美しく聴かせました
その後はタカラヅカメドレー
少人数で歌い継ぐ方々皆さんが声が良くしっかり歌えていて、歌ウマさんが多いのだなと思いました
「私のヴァンパイア」(薔薇の封印より)をソロで歌った廣瀬エレナさんが表現力豊かで可愛らしく美しい歌声でした
「夢の果てに」(ルートヴィヒⅡ世より)をソロで歌った男役の村見優奈さんもとても良い声で丁寧で情感ある歌唱でした
続く「心の翼」は皆がわらわらと出てきて芝居がかった雰囲気の中センターで歌い始めるのは男役の工藤すず奈さん
見た目は男役らしく声は中性的で透明感がありこれまたとても素敵でした
この方は元宙組の穂希せり様みたいな雰囲気でした
他には宙組の郁いりや様の妹か?みたいな顔立ちの方や超小顔・小頭で朝海ひかる様みたいなノーブルでシンプルな素敵な男役さん、ぎゅっとパーツがつまった目を引く顔立ちの方、などなど男役の皆さんが個性派揃いでした
第二部のお芝居
日本物作品は大変珍しいそうです
これがまたとても良かったです
月組の「桜嵐記」を彷彿とさせる場面や衣装が懐かしささえ覚えるお芝居は谷正純先生の脚本・演出です
ABチームに分かれていて今回観たのはAチームでした源義経役の山本ゆりさんはまぶしいくらいのキラキラの男役さんで、殿と慕われ、真ん中に立つのが似合っていました
静御前役の溝口薫子さんはけなげで可憐で情感がありました
阿沙黄役の御子柴凛々子さんは女性陣の中ではちゃきちゃきハキハキと、好きな人の前ではたおやかで、と芝居達者でした
そして一番印象的だったのは佐藤忠信役の橋本実貴さん
はぐれて行方知れずになっていたけれどやっと見つかったという展開の中、出てきた時から存在感が抜群でした
高身長で華やかで、よく通る声量のある台詞回しは表現力たっぷりでした
殿の甲冑をお借りしたいと申し出る忠信
殿の身代わりとなることは、つまり自らの命を差し出すこと
それは出来ん、と一度は断る義経を説き伏せて、殿の甲冑を身につけるためその場を離れる忠信
去り際に阿沙黄へ無言で己の短剣を渡す
台詞がなくても伝わる芝居に釘付けになりました
殿の甲冑を身につけ、義経一行をひとり見送る忠信
ここは義経とその仲間が客席へ降りて退場していくドラマチックな演出でした
舞台には、ただひとり敵を迎え撃つ忠信のみとなる
そして幕
涙、涙でした
ストーリーと演者がぴたりとはまって感動作でした
マイクやローラが出てくるような青い春のようなお話ではなくて、日本物で己れを犠牲にするという忠義の心が刺さるお話だったのがとても良かったです
男役は和物の衣装を身につけると男役度があがってみえると思いました
日本物って良いなぁとしみじみ思ったことを友人に伝えると、
「年取ると日本物が落ち着くんやで!」
にべもなく返ってきました…
ま、私も反論の余地はないですが
小顔・小頭のノーブルな美しい素敵な男役さんは木村雪乃さんです
第三部のダンスではこの木村さんも出ていたペアダンスの場面で、リフトまでしていて娘役をしっかりくるくるまわしていたのには驚きました
高い技術と豊かな表現力そしてまばゆい美しさ
たくさん浴びて若返った気がします
本当に素晴らしい舞台でした