7月2日13時公演

星組 宝塚大劇場

『1789―バスティーユの恋人たち―』

ライブビューイング


この舞台の千秋楽の映像はお茶の間ではなく、大きなスクリーンで観たい!と思い、久しぶりに映画館でライブビューイングしてまいりました


表情がはっきりくっきり見える上に、民衆のエネルギーを大迫力で堪能できました

ナマで観ても、画面で観ても、熱いぜ!星組!

オペラグラスを使わなくてもアップで映しだされるスターの皆様方と、その後方に映りこむ推しと、みんな熱くてみんな良い

画面なのに、私目線の視界ではないのに、颯香凜様があっちへ動くとあっちへ、反対に動くと反対へと頭を動かしては、いや、もう画面から見切れてるってば…っ!と気づいては自分で自分につっこんでしまいました


大画面でいちばん印象に残ったのは有沙瞳様の神々しい美しさです

紗幕の向こうに見える艶やかで可愛らしい登場シーンから、子どもを失う母親の悲しみ、革命の窮地にフェルゼンが国外脱出のために迎えにきたのにそれを拒絶し、、フランス王妃として陛下と共に生きる決心をする、そして…

マリー・アントワネットの女性として母としてのさまざまな顔を、存在感と歌声で魅せる有沙瞳様をしかと目に焼き付けました

アントワネットのクライマックスの場面では、

これまた熱い男役のフェルゼン天飛華音様のたっぷりとった、静寂に包まれた間(ま)に、息を飲みました

有沙瞳様は傍沱の涙で顔を濡らしながら背を向け、そして天飛華音様は必死でこらえながら差し出した手を引くというところです

フェルゼンが去った後に、

もう良いのか   いちばん会いたかった人ではないのか?

と、王妃にフェルゼンのことを問う国王のひろ香祐様がらこれまた仏のようなあたたかい眼差しを向けているのも印象に残りました

ここは初演では同じ台詞でももっと含みがあって、1人の男性のささやかな嫉妬を感じさせる言い方だったと思うのですが、ひろ香様はとても大きな器でなんの嫌みもなく優しくあたたかくこの言葉をかけるのもひろ香様ならではの国王陛下だと思いました

マリー・アントワネットのソロは厳かに静かに力強く圧巻でした

鳴りやまないかと思うほどの大きな長い拍手がありました

退団者がトップスターと語るコーナーで、

今日はお客様の拍手が本当にあたたかくて…

と、ご本人がしかと客席の思いを受け止めていたのが嬉しかったです

ま、私は客席にいなかったけれど

映画館で泣きながら観ていただけですけれど

良く言えばタカラジェンヌがコロナ禍以降よく使われる、

「想いを寄せてくださった皆様」

の、うちの1人ということですね


退団者のご挨拶は天路そら様がとても美しくて、さらにご挨拶中の、

山あり谷ありの宝塚生活で、谷から抜け出せないかと思ったときもあります

でも、おかえり、と迎えてくれた仲間がいました(ニュアンス)

と、声を震わせながらお話されたところがぐっときました

長く休演をされていた時期のことだろうなと思うと、どれだけ大変な想いをされたのだろうと胸が苦しくなりました

その時期を思うと舞台へ復帰して、こうして袴姿で大階段を降りて来ることができたのはご本人もファンも感慨もひとしおだろうなと思わせるご挨拶でした


千秋楽の余韻に浸っていたらもう次の星組公演が発表されました

お正月も星組は「1789」…!

とはならず、「RRR」…?

初演のミー&マイガールのように、好評につき同組で再演(宝塚流ロングラン)の発表を期待して、マリー・アントワネットと役替わりキャストを妄想していたのですが…残念でした