堀日亨上人が纏められた「漫荼羅脇書」1

 

富士宗学要集 第8巻(昭和53912日発行、創価学会版)より、堀日亨上人が纏められた「漫荼羅脇書等」での大聖人御筆漫荼羅を提示します。 

此処では、「弘安二年」「本門寺の重宝」「本門寺に懸け」標記も幾多存在します。  

以下、本文です。

 

第三、漫荼羅脇書等

 

○教団の自他に拘はらず編者直拝の脇書を記載す脇書無きは聖筆たりと雖も之を加へず猿島の漫荼羅の如し、又近古の分を記せざるは採集不能と又繁を恐れてなり、

○漫荼羅は多くは紙本なるを以て更に其由を理はらず彫刻に限り其質を記す、所掲の中にも猶僅少の疑点あるものあらん脱漏の分に却つて真正の分有るべし此全く巡拝の未完と眼識の不足とに依るも却つて他日の完璧を促がすの料となれば幸なり。

 

一、大石寺本末の分。

大聖人御筆漫荼羅の分。

1 建治元年太才乙亥十一月日 総本山。

2 建治二年太才丙子八月十三日 同上。

3 弘安二年太才己卯八月十八日、沙門佑盛日合に之を授与す、 同上。

4(楠板彫刻戒壇大御本尊)右現当二世の為に造立件の如し、本門戒壇の願主弥四郎国重、法華衆等敬白、弘安二年十月十二日、 同上。

5 弘安二年太才己卯十一月日、俗日増に之を授与す、(開山上人御加筆)本門寺重宝たるべきなり、 同上。

6 弘安三年太才庚辰二月日、(開山の加筆あり明ならず) 常陸永井藤蔵。

7(紫宸殿御本尊と伝称す)弘安三年太才庚辰三月日 総本山。

8 弘安三年太才庚辰卯月日 下総富久成寺。

9 弘安三年太才庚辰五月九日、比丘日禅に之を授与す、(日興上人御加筆の下部に)少輔公日禅は日興第一の弟子なり仍て与へ申す所件の如し、(又同加筆御華押と蓮字と交叉する所に殊更に文字を抹消したる所を判読すれば)本門寺に懸け奉り万年の重宝たるべきなり。 東京 法道院。

10 弘安三年太才庚辰五月廿六日、沙門民部日向に之を授与す、総本山。

11 弘安四年太才辛巳四月廿五日、(開山上人加筆)摂津公日仙は日興第一の弟子なり仍て与へ申す所件の如し、東京 常泉寺。

12 弘安四年太才辛巳□□□□□、日教に授与する者なり、加賀 妙喜寺。

 (富要集8巻史料類聚177-8頁)

※大聖人直筆の御本尊は大石寺関連で12幅存在する。

(項目文頭の半角算数字は編者が付けたもの)






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