薄暗さと静寂に包まれた部屋。そこはテニスコートがおさまるほどの広さがある。
 しかし、人の気配どころかねずみ一匹いるように思えない。


 窓から差し込まれるわずかな光が、床を明るく照らす。コンクリートでできたその床は、何年も使われていないことをあらわすかのように、ホコリが溜まっていた。
 そしてその光は、部屋の中央にある一つの巨大な機械をうつしだす。やはりそこにもホコリは溜まっている。大型のディスプレイやキーボードが備わっているその機械は、パソコンを拡大させたようなものだった。

 
 やがて月は雲に隠れてしまった。部屋に再び薄暗さと静寂が訪れる。
 



 ピカッ!!
 突然部屋が光に包みこまれた。それはあたたかさややすらぎを感じさせる月の光とは全く異なる、ただ青白く不気味な光だった。
 数秒の間、部屋はその光に包み込まれた。
 
「ゴホ、ゴホ。何よ。ここ、ほこりっぽい!!」

「まあ十年近く使われてなかったみたいだしね」
 
 今まで何もなかったその場所に二人の対照的な美女がいた。
 一人は金髪碧眼の美女、おそらく日本人ではないだろう。年齢は二十代中盤ぐらいだろうか。黒色のワンピースに身を包み、需要があるところはしっかりでていて需要のないところはきちんと引っ込んでいる。
 もう一人は肩のあたりで切りそろえた黒髪が特徴の少女。顔の造形こそは整ってはいるが、隣の美女に比べると、見劣りしてしまう部分がある。まだ発育途中なのだろう。