ジリリリリリリリリ――

 部屋中に目覚まし時計の音が響き渡る。俺は、布団の中から手探りにそれを探し当て、やっとのことで音を止める。しぶしぶ布団を抜け出すと、大きく伸びをする。

 カーテンの隙間から一筋の光が差し込んでくる。もうすぐ四月だというのにまだ肌寒さを感じる。

 

「俺も、もうすぐ高二か・・・」

 

ガラにも無くそんなことを思ってしまった。

 俺、五十嵐静也は、私立竜洋高校に通う高校生。今年の春で二年生になる。

 

「静也――、由実ちゃん迎えに来てくれたわよ」 

 

下の階から母親の声が聞こえる。

 階段を下りて玄関を見ると、黒髪ツインテールの少女がそこに立っていた。

 はて?たしか、かあさんは由実が来たって言わなかったか?じゃあこの娘は?

 

「何ぼーっと、突っ立ってんのよ、遅刻するわよ」

 

 ツインテールの少女は、まるで知り合いと話すような口調で・・・・・・あれ、この声!