家の片付けをしていたら漫画「仁」が出てきました。
現代の医者がタイムスリップするお話でドラマにもなりましたね。
では当時はどんな医療環境だったのでしょうか?少し調べてみました。
現代の日本の医療費がとうとう40兆円を超え
75歳以上の1人あたりの医療費が平均で93万1000円
75歳未満だと21万1000円
(65歳以下からはぐっと下がる)
治療費や検査費より調剤医療費の伸びが高くなっているそうです。
昔、日本には土着の医術がありましたが経験的なものでした。
体系的な医術が伝来したのは5世紀頃。562年あたりに呉から医学書の「明堂図」が伝えられたのが現存最古の記録です。
しかし医療が一般的になるのは江戸時代になってから。
江戸時代は平均寿命が40歳位と言われています(江戸後期には28歳との資料もあるくらい)。
当時の病気としては天然痘 コレラ 梅毒 脚気 など
最近ニュースになった麻疹(はしか)も江戸で流行、1862年には江戸だけで24万人亡くなったそうです。
平均寿命が短いのは病気よりも乳幼児死亡率が高いためで、5歳までには生まれた子供の半分が亡くなっています。
また人口が増え流通が盛んになると町には荷物を運ぶ馬車や牛車が多く走るようになる。
それにともない人身事故も多発したそうです。
では江戸時代の医療費はいくらだったのか?
医療制度や医師免許もない時代なので一概には言えないが「江戸叢書」の記述では
診察料 銀10〜15匁(2〜3万円)
薬7日分 銀30匁 (6万円)
初回往診料 銀22匁5分(4万5千円)
とかなり高価。
目安箱で実情を知った徳川吉宗は無料で治療を受けれる小石川養生所を1722年に作りました(内科のみ)。
その他1804年には華岡青洲が世界初となる全身麻酔を用いての手術に成功しています。
この頃になるとオランダ医学も広まって外科的な処置がでてきます。
それまでは中国から伝来し日本で独自の発展をとげてきた鍼灸や湯液がメジャーでした。
抗生物質ペニシリンができたのは昭和に入ってからなので、近代の医療の進歩はものすごいスピードですよね。
医療費40兆円。医療の進歩だけでなく、患者も進歩して医療とのかかわりも考えないといけないのかもしれません。
江戸時代の医療についてでした。