Maria Muldaur / "Sings Love Songs of Bob Dylan" | Pockets Full of Good Intention

Maria Muldaur / "Sings Love Songs of Bob Dylan"

 

 

 

 

やっぱり書こうとすると

久しぶりでまとまりそうもないので

いつものように長く

言葉にはしなかったけれど

傍らにあった音楽に

少しずつ触れていこう

 

 

 

 

ある日

歳をとったなぁと

思った

人と会った時だ

時は残酷で

風景の変容をまざまざと提示する

 

 

 

 

人が変わるのか

目が変わるのか

社会が変わるのか

誰も口にはしない

知っていた時と比べて

ないものがあり

あるものがない

 

 

 

 

 

歌も変わっていく

すぐそこにあった歌は

はるか遠くに行ってしまい

あんな遠くにあった歌が

今はこんなに近くにいる

そんな旋律が運ぶダイナミズムは

何も個人的な問題ではないと思う

あなたから遠ざかった歌は

あるいは近づいてきた歌は

いったい何でしたか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕にとっての「あの時の歌」が

何もかもかなぐり捨てて

また戻ってきたようだった

マリア・マルダーのボブ・ディラン集

 

 

 

 

ボブ・ディランの歌が

呪縛から解けたように甘く聞こえる

柱にしなだれかからんばかり

歌は必死で逃げてきたのか

息も絶え絶えに

けだるく波打っている

 

 

 

 

 

やっとたどり着いてくれたのかと

ディランの声が聞こえるよう

あなたは昔から

ずっとこんな歌を歌っていたんですね

マリア・マルダーって人は

つくづくすごい歌い手だと思った

 

 

 

 

また見てくださって

どうもありがとう