ルーキー荒木優奈 念願のツアー初V

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

 JLPGAツアー2025シーズン第24戦『ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント』(賞金総額7,000万円、優勝賞金1,260万円)大会最終日が9月7日、千葉県市原市・GOLF5カントリー オークビレッジ(6,505ヤード/パー72)で行われ、ルーキーの荒木優奈が通算12アンダーでツアー初優勝を飾った。1打差の通算11アンダー、2位は柏原明日架、通算10アンダーの3位は永井花奈。今大会は台風15号接近で第1日が中止。36ホールストロークプレーの短縮競技だった。

 

 念願のツアー初優勝。荒木優奈はあっさりと、1.5メートルのウイニングパットを沈めたように映った。とても、ルーキーとは思えないような試合運びも特筆ものである。「優勝が決まった時は、終わった。ワーッという感じです」。

 

 

 ルーキーとはいえ、優勝争いの経験を十分に積んできた。最終日、前半は大混戦の展開。5番から3連続バーディーはショットの精度が素晴らしいことを印象付けた。確かな手応えを得ている。

 

 勝負は後半へ。さらに攻めた。「終盤、コースが難しくなる。だから、早いうちにバーディーをとっておかないと…。自分でスコアを伸ばす」と気合を込めた。ところが、「10、11番でバーディーチャンスを外した。ちょっとやばいと思ったけど、焦りはなかったです」という。これが経験の賜物だろう。

 

 心機一転。12番ではピン左3メートル、続くパー5の13番は、2オンに成功し、2パットの連続バーディー奪取で、首位に立った。

「最後まで、入れ頃、外し頃のパーパットが残って気を抜くひまなどなかった」そうだ。昨年、最終プロテストに合格した97期生では、入谷響に続くツアー優勝。大器の前評判を証明してみせた。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

 変化のきっかけはいったい-。「父から最近は、練習不足と指摘されたことです」と説明。続いて、「夏場はシーズンを乗り切るため、体力を温存。練習をセーブした。でも、ここ最近の成績、それではヘタになるよなぁ、と考え直し、今回は中止になった5日も早起きして300球を打ち込んだ」。

 

 加えて、「2日間競技になったことが、良かったのかもしれない。でも、今回は優勝できても、まぐれと思われないように、残りのシーズンで2勝目、3勝目をあげることが目標です」と、新たな課題を自身に課している。

 

 実りの秋を実践するのは、これからが本番。次週は最終プロテスト合格の大洗ゴルフ倶楽部で、大一番へ挑む。

 

柏原明日架<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

柏原 明日架(2位:-11)
「きのうよりも良かったと思います。後半の2つのボギーもティーショットはそんなに悪くないショットだったので、アンラッキーでもありました。ただ1打で負けたとなると、やっぱりあの2つのボギーはもったいなかったかなぁ。NEC軽井沢72ゴルフトーナメントで優勝した時より間違いなくショットに関しては、自分が取り組んでいることができた回数が多くなってきています。この感じで最後までやれたらいいと思います」


永井花奈<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

永井 花奈(3位:-10)
「15番ホールのボギーが悔しいです。きょうは6 個バーディを取ると目標を立てて、6 個取れたので、そこは良かったです。調子も良いので、次週また頑張ります。昨年のシードのポイントを上回り、これでシードが決まったと思っているので、そこはホッとしています。次週の会場は日本女子アマチュア選手権以来で、10年ぶりぐらい。全体的に悪いところはなくて、パッティングも大事だし、すべてにおいて色々なショットが要求されると思います。今の調子で挑めるのはプラスですね」


青木瀬令奈<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

青木 瀬令奈(4位タイ:-9)
「出だしは3パットでボギースタートでしたが、次のホールで取り返せたのが良かったです。今季のベストフィニッシュになりそうなので、こういうゴルフが出来れば、優勝争いの回数も増えると思います。ポイントもこの順位ぐらいに入らないと稼げない。最後のバーディーパットは、時間をかけて、頭も使って落ち着いて沈められました。(次週の会場の)大洗ゴルフ倶楽部はオフにも何回かラウンドしていますし、大西コーチの後輩でもある(2024年大洗GCでプロテストに合格した)西澤歩未さんと練習ラウンドを回るので、攻め方を聞きながら回ろうと思っています」


都玲華<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

都 玲華(4位タイ:-9)
「前半バタバタしていて波のあるゴルフでしたが、平常心でコツコツゴルフが出来て後半持ち直せたので、良かったです。終わってみてトップ10に入るのは何回か出来ている。上位争いできるのを大事にしながら優勝をいつかできるように…。次週は私がプロテストを合格した思い入れのある大洗ゴルフ倶楽部。特別な思いがある分、それを力に変えて上位争いできるように頑張ります」


中澤瑠来<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

中澤 瑠来(9位タイ:-8) ※ベストアマ
「お世話になっているGOLF5さんの大会でベストアマを取れたのは嬉しいです。ただ、この位置で狙っていたのは優勝でもあるので、もう少し頑張りたかった、というのも正直あります。もっともっと練習して、良いスコアを出せるように練習して出直します」