闘志と集中力と“引っかけ”。秋田が虎の子の1点を守り切る

 


残暑が厳しい気候に加えて、キックオフ前に降った雨の影響もあり、蒸し暑い中での試合となった。

前半はホームの岡山がボールを保持して攻撃を仕掛け、前線へのクサビやサイドアタックからチャンスを狙う。18分には左サイドから中央へ入ったボールを一美 和成が収めて、相手の背後へ抜けた岩渕 弘人へパスを出して決定機を作り出すが、GK山田 元気に防がれた。

アウェイの秋田は[4-4-2]の守備ブロックを敷き、自陣をしっかりと守る。相手にボールを動かされた際のスライドや攻撃から守備への切り替えの早さ、ポジションの取り方が徹底されていた。攻撃ではロングボールに対して前線の梶谷 政仁らが体を張って起点を作り、カウンターを繰り出していた。

スコアが動いたのは29分。秋田は相手陣深くの左サイドでスローインを獲得する。才藤 龍治がロングスローを投げると見せかけて、近くにいた村松 航太へボールを送り、そこから上がったクロスがファーサイドへ流れたところを喜岡 佳太が押し込み、先制点を奪った。

追いかける立場となった岡山は、39分に岩渕が頭で合わせたが、枠を捉えず。後半に入って64分には阿部 海大がエリア内でシュートを放つが、山田のビッグセーブに遭う。66分には再三にわたって切れ味鋭いプレーを見せる岩渕が個人突破からシュートまで持ち込むが、クロスバーに嫌われてしまう。

秋田は防戦一方の展開となるが、選手たちの闘志と集中力が途切れない。ベンチも68分に3選手を投入して中盤と前線の運動量や強度を補強。79分には岡﨑 亮平を投入して[5-4-1]へ布陣を変え、虎の子の1点を守り切った。

岡山は攻撃の圧力が強まっていた終盤、交代枠を使い切ったあとに髙橋 諒が負傷退場して10人での戦いを余儀なくされ、ホームで痛い敗戦となった。