気持ちよく68 鶴岡果恋-シードの先へ

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

 JLPGAツアー2024シーズン第24戦『ニトリレディスゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会第2日が8月23日、北海道苫小牧市・桂ゴルフ倶楽部(6,651ヤード/パー72)で行われた。鶴岡果恋がこの日も好調をアピール。通算9アンダーへスコアを伸ばし、首位をキープした。2打差の通算7アンダー、2位タイは堀琴音、桑木志帆。
(天候:曇り 気温:25.9℃ 風速:5.6m/s)
《グリーン=スティンプ:11 1/4フィート コンパクション:23mm》

 

 周到に準備をして、コースでは気持ちよく。鶴岡果恋の美しいスイングは、この日もコースに映えた。第1日=67。この日も好調をアピールし、68をマークした。

 

 「きょうは第1打がより安定。フェアウェイをはずしたのは一度だけです。また、雨が降っていた割には、飛距離が落ちることがない。きのう同様、スイングでボールをしっかりつかまえるようにしたことも良かったと思います」。ちなみに、つかまえるとは、「強めのドローボールを打つ要領です。それでちょうどいい」と解説を加えた。このあたり、実に丁寧だ。

 

 第2日は10番からのスタート。4メートルのバーディーパットをねじ込んだ。さらに13番、18番も前半はすべて、4メートルのバーディーを決めている。後半のハイライトは4番だろう。残り149ヤードの第2打を50センチへ。アイアンショットの切れ味をアピールする。

 

 「思い描いた通りのボールが打てた。計算通りにプレーできることはありがたい。私の場合、朝の練習ではスイングの細部まで、技術的なことを意識するけど、コースに出たらクラブを気持ちよく振り抜くだけです。いろいろと考えてしまうと、体がスムーズに動かなくなるから。きのう、きょうと落ち着いて集中できていると思います」と好調の要因を話した。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

 では、どうして集中力がアップしたかといえば、「シード権獲得へ、一歩でも近づきたい。そう考えているからでしょう」という。今季の目標のひとつにシード権がある。週初めには、メルセデス・ランキングを見ながら、自身のポジションを確認することがルーティンのひとつとなった。

 

 「今大会で単独4位以内へ入ると、シードが確定しそうです。4日間大会はポイントが高くなるし、特にやらなくては、という気が起こってくる。きょうのイメージをしっかりうえつけて、決勝ラウンドでもいいプレーをしたいです」と、スッと背筋が伸びる。

 

 スイングはもちろんだけど、実に立ち姿が美しい。ギャラリーからも、そんな声をよく聞く。「今年、ちょっと腰を痛めてしまった。その時から、より普段の姿勢から気をつけるようになった」。経験から学ぶ。25歳のバースデーウィークを迎え、「攻めるゴルフをしたい」とも語った。

 

 落ち着きと勢いのバランスがいい。JLPGAツアー初Vの足音が、もうすぐ聞こえてくる-。