パッティング好調の小祝さくら 暫定首位に浮上

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 

 JLPGAツアー2024シーズン第17戦『アース・モンダミンカップ』(賞金総額3億円/優勝賞金5,400万円)大会第3日が6月22日、千葉県袖ケ浦市・カメリアヒルズ・カントリークラブ(6,688ヤード/パー72)で行われた。日没のため、18時39分にサスペンデッドが決定した。未消化の第3ラウンドは23日午前7時より再開予定。暫定首位は通算11アンダーの小祝さくら
(天候:晴れ 気温:28.2℃ 風速:3.3m/s)
《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:24~25mm》

 

 前日にコースを水浸しにした豪雨が流れを変えたかもしれない。第1日は70とスコアを伸ばし切れなかった小祝さくらが、この日は25ホールをラウンドし、9バーディー、ノーボギーのゴルフを展開。一気にスコアを通算11アンダーまで伸ばし、首位に躍り出た。

 

 「好調の要因はパッティングですね」と振り返った小祝。確かに第1ラウンドでは31パットだったが、第2ラウンドは28パットと調子の波に乗る。その勢いで7ホールを消化した第3ラウンドでもしっかりと3バーディーを奪った。圧巻だったのは、ピン右12メートルのスライスラインを沈めた5番パー4のバーディーパットだった。

 

 「薄暗かったので、ロングパットの距離感を合わせるのは難しいなと思っていたら入ったんですよね。キャディさんと暗い方が意外と入るんだなと話していました」と、相変わらずの小祝節を披露。その勢いは止まらない。

 

 「ティーショットもそうですが、セカンドショットでも遠近感をつかむのが難しかったです。なんとかいいショットを打てましたが、だいたいの感じで打ちました」。適当に打ったようにも聞こえるが、ツアー10勝の実績を誇る小祝だけに、たとえボールとの正確な距離を測れなくても、正しいスイングを行う感覚を体が覚えているのだろう。

 

 それを証明するかのように見せたのが、7番パー4の第2打だ。ピンまで残り110ヤード地点からゆったりとしたスイングリズムで放たれたボールは、ピンの手前に落ちた後、あわや直接カップインするかと思われた。ピンの上50センチに止まったが、それを沈めてこの日9つ目のバーディーを奪った。


<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 

 薄暗い中でのラウンドは集中力が要求される。小祝の場合、集中することで好スコアを出す場合と、逆に叩いてしまうことがあるという。どちらに転ぶかはプレーしてみないと分からないが、「今回は上手くいきました」と笑顔を見せた。

 

 今季は1勝しているものの、複数回優勝が当面の目標である小祝。最終日も29ホールの長丁場になるが、「あすはあすなので、自分にとってベストのプレーをするだけです」と、新たな気持ちで臨む。

 

以下、各選手のコメント

藤田さいき<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

藤田 さいき(-9:残り12ホール)
 「第2Rからのいい流れが途切れないようにした。ただ、第3Rのスタートが遅かったせいか、ボールが見づらかった。私の場合、体力をどこまで回復できるかがポイント。ケアをして、とにかくゆっくり休養をとり、しっかり準備をします」


天本ハルカ<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

天本 ハルカ(-8:残り12ホール)
 「7番、第2打地点でサスペンデッド。グリーンがよく見えない。ただ、無難にここまできたからホッとした。きょうは長丁場。ということで、インターバルを利用し、着替えました。
 特に第3Rは藤田さん、高橋さんと同組。お二人とも素晴らしい選手です。だから、負けないように-などとは考えず、いつも通り心を楽にして…。最終日を静かに迎えられるように、ホテルへ帰って落ち着きたい」


高橋彩華<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

高橋 彩華(-8:残り12ホール)
 「けさは午前3時30分、起床です。本当に疲れました。とりわけ、第3Rは17時スタート。グリーンがすべてフラットに見え、ラインなどが読みにくい。それでも、6番までボギーを叩かなかった。夕食を買ってホテルへ帰りましょう。
 あすはちょっと天気が悪い予報。とにかく忍耐です。でも、タフなコンディションは、私向き。同期のみんなが強くなっている。乗り遅れないように-」


沖せいら<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

沖 せいら(-8:残り11ホール)
 「2週前から調子が上向いた。とりわけ今回は、パッティングまで良くなっています。ジャストタッチを心がけたら、いい感じでカップイン。最終日は3打差を追いかけるわけですけど、悪天候の予報だから、耐えながら、来たチャンスを逃さない。そんなプレーをしたいなぁ」


不動裕理<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 

不動 裕理(-2:残り6ホール)
 「長い一日。第3ラウンドは12ホールを終了しました。内容と結果がかみ合った。第2ラウンドが終わって、ゆっくり昼食をとってから(第3Rを)スタートしました。(明日)久しぶりの週末ですが、天候が心配。苦手なパッティングを克服したい」

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