蛭田みな美が63 大会コースレコードで首位発進

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

 JLPGAツアー2024シーズン第9戦『パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)が4月26日、千葉県市原市・浜野ゴルフクラブ(6,669ヤード/パー72)で開幕した。絶好のコンディションに恵まれ、好スコアが続出。蛭田みな美がトーナメントコースレコードの63をマークし、9アンダーで首位に立った。1打差の8アンダー、2位は木戸愛。6アンダー、3位タイで天本ハルカ、尾関彩美悠がつけた。史上初の初Vから3週連続優勝を目指す、竹田麗央は3アンダー、25位タイから浮上を狙う。
(天候:晴れ 気温:25.3℃ 風速:1.5m/s)
《グリーン=スティンプ:10 2/3フィート コンパクション:23.5mm》

 

 蛭田みな美は今大会からリ・スタートを決意。迎えた通算201試合目は、アッと驚くトーナメントコースレコードのおまけつきである。「自己ベストは7アンダー。それはプレー中からわかっていた。トーナメントコースレコードは知らなかったけど、とにかくうれしい」と全身で喜びを表した。

 

 「木戸(愛)さんが先にすごくスコアを伸ばしていた。私もついていきたかったと思ったからかなぁ」と、ごく控えめに話しただけだが、それにしてもすごいラウンドだった。勢いが加速したのは8番。5メートルのバーディーを決めると、続くパー5の9番では残り204ヤードの第2打を、7Wでピンから2メートルへ運んだ。もちろん、楽々とイーグル奪取。そのシーンには、ギャラリーから大きなため息が漏れたほど。さらにハーフターンのインターバルを挟んで10-12番でもバーディーを重ねた。1イーグル、7バーディーの内容は満点の一日。

 

 前2週、予選落ちのモヤモヤを一気に吹き飛ばしてしまった。「モデルは従来のものと同じですけど、1W(ピンG430 MAX)のヘッドを替えた。フェースに4センチぐらいの傷があったことは、3月から気がついていたけど、ツアー初優勝した、思い出の品です。情が移った。だから替えるわけにはいかず、大事にしていたけど、前2週は打球がバラついて安定しない」と前置きし、「思い切って、同じタイプのヘッドにしました。おかげさまで、今回はいい感じです。それから、やることがなかったから、髪もバッサリと…。何かを変えなくてはいけない。気分を一新できたことも、きょうの結果につながったかもしれません」と、浮上のきっかけを明かしている。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

 今大会は過去3回出場。ところが、すべて予選落ちに終わっている。「予選を通りたいなぁ。そう念じながら、新しい1Wで練習をしてきた。去年は風に翻弄され、あすの天気予報は当初、雨だったけど、曇りになった。良かったです。あすはまだ、優勝争いより、予選を通りたいという意識だけ」と、さらに気を引き締めた。

 

 持ち前のやさしさが、あやうく大不振を招いたかもしれない。勝負の世界に情けは禁物を実感した63ストロークだった。

 

以下、各選手のコメント

木戸 愛<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

木戸 愛(2位:-8)
 「(9番でイーグル)第2打はギリギリのクラブ(3U)だった印象ですが、(キャディーの)尾崎智春さんにいけるよと言われました。ショットも、パッティングもすごくいいリズムで回れて、100点満点です。少しずついいゴルフができています。好きなコースなので、ポジティブにやっていきたい。ホールロケーションはイメージが出ます。積極的なプレーを残り2日間もやり抜きたいです」

天本ハルカ<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

天本 ハルカ(3位タイ:-6)
 「ショットが良くて、最近にしてはここイチです。パッティングもチャンスは最低限入りました。開幕戦からあまり良くなくて、スコアにはできていましたが、なかなか納得のいくショットではなかった。前週から調整しました。ショットが乱れても、マネジメントや乗せるところを考えて、最低限ミスを少なくする考え方でプレーしました」

尾関彩美悠<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

尾関 彩美悠(3位タイ:-6)
 「きょうもショットが良かったし、パッティングが入ったのが大きかった。7メートルくらいがいくつか入ったので、いい流れが作れました。(前週)川奈の難しいグリーンでたくさん入ったのが、今も自信になっている。それはすごく大きい。優勝できるかどうかは自分でも分かりませんが、とりあえずできることを精一杯頑張りたいです」

岩井千怜<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

岩井 千怜(9位タイ:-4)
 「ショットは良かったのですが、あとはパッティングが・・・。コースは1Wを曲げてしまうとラフやバンカーへ入ってしまう。プレッシャーのかかるところがあります。あすはパー5でバーディーをたくさん取りたい」

竹田麗央<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

竹田 麗央(25位タイ:-3)
 「前半はすごく良かったのですが、後半はミスパットがあって、もったいなかったです。グリーンのタッチが全部オーバー気味で強すぎたり、ショートパットもいくつか外してしまった。今から、タッチとショートパットの出球をしっかりと修正して、あすに臨みたいです」

穴井詩<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

穴井 詩(35位タイ:-2)
 「前半は調子よくスコアを伸ばすことができましたが、後半は伸ばしきれなかった。第2打以降をピンに寄せきれませんでした。これからアイアンショットを練習します」