冴えた直感 鶴岡果恋が首位スタート

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

 JLPGAツアー2024シーズン第3戦『Vポイント×ENEOS ゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が3月15日、鹿児島県姶良市・鹿児島高牧カントリークラブ(6,456ヤード/パー72)で開幕した。絶好のコンディションで好スコアが続出。鶴岡果恋が65をマークし、7アンダーで首位に立った。1打差の6アンダー、2位は大里桃子。5アンダー、3位タイに金澤志奈、吉本ひかる、岩井千怜が続く。2週連続優勝を狙う鈴木愛は勝みなみ、菊地絵理香とともに4アンダー、6位タイ。
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《グリーン=スティンプ:10 2/3フィート コンパクション:24mm》

 

 ピンチはチャンス。鶴岡果恋が65をマークし、首位スタートを決めた。「前週、このプレーをやりたかった」。ホールアウト後の第一声だ。

 

 劇的な変化を遂げたラウンドは、10番からわずか8ホールで6バーディーを奪取。14番からの4連続は美しいプレーでギャラリーを魅了した。特に16番はパッティングが冴える。上り12メートルのスライスラインを読み切り、鮮やかなカップイン。

 

 「今週の火曜日からパターを替えた。今まで、ピンタイプが苦手だったけど、今回はピンときました。練習ラウンドで試していたら、とてもいい感じに」という。続けて、「パッティングが良かったことも確かですけど、きょうはアイアンショットの距離感が抜群。おかげでチャンスをたくさんつくれた。今年からブリヂストンスポーツさんとクラブを総合契約し、私が使っている222CB+が本当に素晴らしい」と絶賛した。

 前週はホステス大会。大いに気合を入れて臨んだものの、予選落ちを喫した。ただし、翌日の朝から気分一新。アプローチの特訓を9、10日の2日間、行った。「私はイヤなことがあっても落ち込まない。確かに予選落ちは悔しいけど、もっと伸びるチャンスととられています。前週、アプローチの距離感がさっぱり。ピンへまったく寄らず、2-3メートルの難しいパッティングばかりを残した。だから、徹底的にアプローチを。テーマを与えてもらったと考え、丁寧に練習をしました」と説明する。

 

 その成果がさっそく表れた。「ショットなど、プレーで迷いがない。きょうはスパッと使用クラブが決まった。直感が、そうさせてくれる。こういう日はバーディーがたくさんとれます」といい、「でも、スコアボードに私の名前が上位にある。そんな意識をすると順位が落ちて行く。あすも上位をキープし、前2週の分まで優勝争いをしたい」と気を引き締める。

 

 ちなみに今大会は、個人スポンサーの湖池屋が協力会社だ。しかも今年から。キャップのロゴマークが目立った。「去年のエリエールレディスオープンのプロアマ大会で、湖池屋の佐藤社長とご一緒にプレー。そのご縁で今年から、スポンサーになってくださった。本当にありがたいです」と教えてくれた。

 

 思考を変えればバーディーが来る。その上、練習はうそをつかない-ことを実感した実り多き一日だった。

 

 

以下、各選手のコメント

金澤 志奈<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

金澤 志奈(3位タイ:-5)
 「一日を通してショットはあまり良くなかった。後半はミスショットだと思ったのもついていました。ラッキーデーです。パッティングが良く、救われました。(パッティングで)アドレスの向きが左を向いていたので、調整しました。グリーンの速さも好きですし、きょうは風もなく、楽しく回れました。あすも、伸ばしあいについていけるよう1つでもバーディーを取りたい。パー5はしっかり取りたいです」


吉本 ひかる<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

吉本 ひかる(3位タイ:-5)
 「(18番でボギー)アゲンストだと距離も長くなって、難しかった。しかたないです。開幕戦はそうでもなかったのですが、少しずつ自信や、試合感が出てきて、良くなっています。得意なコースではありませんが、一日一日集中してプレーしたいです」


岩井 千怜<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

岩井 千怜(3位タイ:-5)
 「上がってみてノーボギーは、あすへ向けてつながるいいラウンドだったと思います。(長いパッティングは)15番。7メートルぐらいでした。いい位置にいます。でも、まだ2日間あるので、行ける時にバーディーをとって伸ばしたい」


勝 みなみ<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

勝 みなみ(6位タイ:-4)
 「前半、最初の方でパンパンと2つくらいバーディーが獲れていれば、流れは違ったかなぁ。最後、3つ獲って4アンダーにはできましたが、スコア以上のゴルフができていました。前半に4つ、5つくらい決めきれなかったのが、すごく悔しい。第1日は良い位置で上がれたと思いますが、まだまだ上位を狙える位置です。あすもバーディーをたくさん獲りたい。イーグルも出ないコースではないので、狙っていきたいです」


鈴木 愛<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 

鈴木 愛(6位タイ:-4)
 「パッティングのフィーリングは今、ここ数年で一番いい。きょうのハイライトは今季初イーグルの8番です。残り202ヤードの第2打。風がちょっとわからなかったから3Wを選んだらグリーンの奥へ行ってしまった。続く第3打はピンまで20ヤードだったけど、左足下がりでとても厄介なところに・・・。しかもグリーンはのぼって下りです。3メートルぐらいに寄せるつもり。58度で打ったら、イメージ通りでした。しかもチップイン。本当に良かった。そうはいっても18番、第1打は良かったけど、第2打が左へ・・・。まさか、ダブルボギーを叩くとは予想外です。あすは気を引き締めてリベンジを」