首位発進の吉川桃 備前焼でモチベーションアップ

 2019年LPGAステップ・アップ・ツアー第15戦『山陽新聞レディースカップ』(賞金総額3,000万円、優勝賞金540万円)が20日、岡山県玉野市の東児が丘マリンヒルズゴルフクラブ(6,445ヤード、パー72)で開幕した。大会第1日は、プロ入り3年目の吉川桃が、6アンダーで単独首位に立った。3打差の2位タイに米澤有と佐々木慶子が続いている。(天候:晴れのち雨 気温:23.2℃ 風速:3.6m/s)

 

 6バーディー、ノーボギー。吉川桃がプロ入り後、初となる1ラウンド6アンダーをマークした。「全体的にティーショットが良かったし、長いバーディーパットが入った」とスタートホールから幸先よく6メートルを沈める。「出だしから難しいラインが入ったら、きょうは行けると、自分に期待してしまう。長いだけの難しくないラインだったから、その後も気持ちがたかぶることなく、落ち着いてプレーできました」と解説した。7番から、3連続バーディーを奪うなど、順調にスコアを伸ばす。後半はパーを重ね、迎えた最終18番。「ボール1個ぐらい右のほとんど曲がらないラインだったけど、長かった。ラッキーでしたね」と11メートルを沈め、バーディーフィニッシュ。

 

 今季開幕戦のrashink×RE SYU RYU/RKBレディースで優勝を飾ったが、その後はトップ10入りが、わずか2回。「優勝した後も調子自体は悪くなかった。でも結果がついて来ない。シーズン途中で少し神経質になる部分もありました」と苦悩を明かす。

 

 その一方で、「賞金ランキングも2位までに入れたらうれしいですが、強い選手も多い。周りからは、いろいろと言われますが、今年はステップでいろいろなことを試して力をつけたい。来年、LPGAツアーに戻ると開幕戦から決めていた。調子が悪くてもスコアをまとめることができるようになった。後は、調子がいいときにスコアを出せるようにしたい」と来シーズンに向け、着実にステップアップする道を模索する。

 

 さらに、吉川のモチベーションをかき立てるものがこの試合にあった。「火曜日の前夜祭で、優勝副賞に人間国宝の方が作られた備前焼・黒角皿がいただけるとうかがいました。人間国宝ですよ。凄いじゃないですか。最高峰のお皿ですよね」と目を輝かせた。

 

 明日は、ムービングデー。チャンスは目の前。

 

以下、各選手のコメント

 

米澤 有(2位タイ:-3)
「最近、パットの調子が良くなかったけど、今日はタッチが合っていた。グリーンの状態がとてもいい。好きなコースで、楽しみながらプレーできたし、満足しています。あすは雨風が強い予報ですね。風を読むのは、あまり得意とはいえないけど、これも経験。トップ10には入りたい」

 

佐々木 慶子(2位タイ:-3)
「最近、1Wを振り過ぎてしまう。ということで、セーブ気味にまっすぐ行けばいいという感じでプレーをした。ただ、ティーショットが良かった割に、ショートアイアンがいまひとつ。120ヤード以内が課題でした。ちょっと、イライラが溜まり気味。良くなれば、もうちょっと楽にプレーできると思う」

 

O.サタヤ(4位タイ:-2)
「毎日、2アンダーが目標です。きょうは目標をクリアして、いいスタートが切れた。グリーンは全体が難しい。ラインの読みがいまひとつで、きっちりとストロークをしていない。あすからの課題は、パー5でスコアが伸ばせるか。ぜひ、バーディーをとりたい」

 

上原 美希(4位タイ:-2)
「パッティングが良かったので、スコアがまとった。特に、ロングパットのタッチが良かったと思う。3番で、9メートルが入ったように。あすは、天気が悪いと聞いているので、欲張らない。集中力の勝負でしょう。ツアーも、残り6試合。全試合、優勝を目指してやっていく」