遠かった勝ち越し点。互いに「勝ち切れなかった」印象に

 



大分が8位、岡山が17位と順位こそ離れているものの、両者の勝点差はわずか『6』。大混戦模様の明治安田J2で、大分は3試合ぶりの勝利を、岡山は今季二度目の連勝を懸けて激突した。

陽射しの照りつける14時、試合はミラーゲームらしいつぶし合いの展開で始まった。

岡山は守備ブロックを構え、ボールを奪うと素早く攻撃へと切り替えたが、大分の守備によりフィニッシュには至らない。

大分はボールの出しどころを探りながら岡山を攻略しにかかり、サイドやシャドーを使い分けながら好機を築くが、精度を欠いてゴールは奪えず。最大の得点機となった35分の國分 伸太郎のミドルシュートも、一森 純を強襲して枠の外へそれた。

前半をシュート0本で終えた岡山は、後半の頭から関戸 健二と武田 将平の配置を入れ替え、中盤に安定感をもたらす。すると51分、加地 亮のアーリークロスを豊川 雄太が落とし、武田がシュート。今季初めてメンバー入りしたルーキーのプロ初ゴールで岡山が先制した。

大分は70分、鈴木 惇からのパスを受けた伊佐 耕平が自ら前を向いてシュートを放ち同点に追い付くが、前半に攻め疲れたのか疲労が見え、球際や走力でじわじわと岡山に上回られ始める。

流れを引き寄せた岡山はカウンターやコンビネーションを駆使した崩しで決定機を多く迎えるが、わずかに精度が足りず大分を突き放せない。大分も攻撃的なカードを切り状況打開を図ったが、セットプレーからの好機も相手に防がれた。

うだる暑さの中、アディショナルタイムまで互いに攻め合ったが、両軍とも2点目を挙げることはできず。ともに「勝ち切れなかった」という思いの下、勝点1ずつを積み上げた。