前節・水戸戦で岡山の3得点すべてをアシストした片山瑛一選手。「もともと攻撃の選手だということもあり、ポジションは少し後ろに下がりましたが、ゴール前での仕事は意識しています。結果が出始めていることは自信になっています」と話す。片山選手がチームとしての得点力アップ、そして勝利のために貢献できることは、ゴール前での仕事だと考えている。「そのためにも守備も怠らず上下動して、一回でも多くゴール前に出て、決定的な仕事が出来るようにやっていく」。

 言葉どおり、彼が持てる力を最大限に使ってゴール前に出ていることがわかる。岩政大樹選手が決めた先制点は、武器であるロングスローがそのままアシストとなったが、押谷祐樹選手が決めた追加点のアシストは、左サイドを長い距離を走って送ったクロス。90+3分の決勝点は、PA内から岩政選手の頭に合わせた。また第2節・千葉戦の先制点はPA内に走り込んだ結果だ。かなりの距離を走っていて、クロスの質も柔・剛がうまく使い分けられている。昨年までのシャドーのポジションのときも90分間を通して、献身的に相手DFを追い込んでいたが、現在の左ワイドというポジションは、「ボールを持つときもある程度スペースがあったり、上がるときも前方に広大なスペースがあって、今まで以上に冷静になれる部分はすごくあると思う」。

 プロ3年目のシーズンを迎え、以前よりも次の試合に臨む準備を意識して行い、試合を振り返る余裕が出来た。今年は久保飛翔選手、藤本佳希選手という大卒ルーキーの後輩も出来て、練習場まで車に乗せて来ていたという。プロ1年目の年、ひとつ先輩の島田譲選手に乗せてもらっていた恩も後輩へ、という形で「ちゃん返せました」という。