この店から出てくる客の会話に耳を傾けるとすれば

こんな感じでしょう


「ウォーッ」(ストレッチしながら)


「肩こったー!」


「ハラ減ったー!!」


「なんだこりゃ。もっとフツーの所で飲み直そう・・・」


「・・・」(考え込む表情で)



大声厳禁。

笑い声も、たぶん禁止。

お客はみんな小声でヒソヒソ。

BGMも、もちろんナシ


いろりの前に、坊主頭の店主がどっかりと正座し

黙々と燗酒をつける。

そのいろりを囲むカウンターに、男性客が6人。

お互い、単独客なのでしょうか、

小さな座布団に正座して並び

肩を寄せ合いながらもまったく会話なく

ほの暗い中空を見つめています


店主と客との間の、痛いような緊張感。

修業、という言葉がしっくり来ます


神楽坂の地で創業70年、『伊勢藤』(いせとう)。

酒は「白鷹」オンリー。

写真は4菜1汁のお通しのうちの2品

塩辛と蕗の煮物です



ほかに8品ほどが品書きに載っていますが

いずれも酒のアテばかり。

主役はあくまでも酒、というわけです


ボクはこの店で

日々の飽食を深ーく反省させられました

「店を出たらきょうはまっすぐ家に帰って

ご飯と漬物で〆めよう・・・」と


はたして昭和初期の客たちは

この店で

何を思って飲んでいだのでしょうか


《伊勢藤》 新宿区神楽坂4-2


黄龍 さんに教えていただいたお店です




冷蔵庫の底で忘れられ


すっからかんに干からびた


使い残しのワサビ根は


捨てられるのを待つ運命



その運命を水に浮かべ


暗い酒場で幾週間


小さないのちの力におどろき


病床のかの人の無念を思う







師走の真っ只中、お酒を片手に

千葉の犬吠埼へ行ってきました



「グランドホテル磯屋」の展望風呂。

太平洋から昇る朝日を、湯に浸かったまま拝みます



左:

ブルゴーニュワイン「ドメーヌ・コント・スナール・コルトン・クロ・デ・メ 1998」

硬水で育ったブドウならではの

ミネラルの結晶が空き瓶にびっしり!
右:

地元・松尾の地酒「寒菊」の吟醸。

地元の酒造米で仕込んだ

野性味あふれるお酒でした


オトコのまがりかど オトコのまがりかど
鉄道ファンなら誰でも一度は・・・という最果ての駅、犬吠。


オトコのまがりかど

犬吠埼灯台。

冬の間は日本でいちばん日の出が早い場所。

ボクの泊まった温泉宿も、年末年始が書き入れ時だそうです

畳の座敷に膳が据えられ、

今朝上がったばかりのずわい蟹

一匹18,000円ナリが登場。

死の恐怖に足をバタつかせてます。

ずっしりと重く、デカいです

十数分後

刺身になって再登場。

そのままいただくのもGOODですが

煮立ったダシ汁に軽くくぐらせると

舌触りがしっかりとして美味。

茹ですぎないのがコツでした


で、一番うまかったのは焼き蟹。

蟹の香ばしさが鼻と口を突き、

酒がススむこと、ススむこと・・・


写真を撮りきれてませんが、

蟹味噌、甲羅酒と、ずわい蟹ざんまい。

お酒はまたしても「恋の道」ほか地元のお酒。


ひとっ風呂浴びたあとは

ロビー傍の日本酒バーで飲みなおしです。

この宿には、

日本酒のソムリエさんがいて

付近の名所名産の話や

地元の酒造りの話を

詳しくわかりやすく話してくれます

紹介いただいたお酒は

丹後弥栄の竹野酒造産、「弥栄鶴」

2007年の新酒。

しかも本日、蔵から届いたばかりとか。

若いお酒が口の中でプチプチ暴れて

食後のデザート感覚でありました


で。

なんとも仕事の仕切りが悪いボクは、翌朝は5時起きで東京へ戻る破目に・・・(涙)

ともあれ、旅の最後を締めくくる

すばらしい「蟹Night」でした!


みなさん、東京者のボクに

次に日本酒探訪するならココ!という情報を

ぜひ教えてくださいね

(シリーズ 完)

「三人寄れば文殊の知恵」の発祥地・文殊堂がある、

天橋立・知恩院。


オトコのまがりかど

知恩院山門脇の「カフェド・ピン」からは

橋梁が回転して船を通すという、珍しい橋の眺めを楽しめます


そして、天橋立の白い砂、碧い海、青い空・・・

オトコのまがりかど



伊根の舟屋は

天橋立から丹後半島を北へ30分ほど走ったところ。

東京に生まれ育ったボクには

到底想像のつかない風景。

家々から舟が直接出入りします。

オトコのまがりかど

海が時化たらどうするのでしょうか


断崖続きの「経ヶ岬」を回ると、まもなく間人(たいざ)の温泉郷に入ります。

間人は、数隻の漁船が留まるちいさな港。

そして、日本でいちばんずわい蟹の漁場に近い港!!

期待にますます胸を躍らせて、「うまし宿ととや」にチェック・インします。

旅のお目当て「間人蟹」、いよいよです



オトコのまがりかど

「うまし宿ととや」のレセプション