自分が少年野球時代を過ごした地域と言うのは、 新興住宅地だったと言うのもあって、ちょっと足を伸ばせば、 田園地帯とか畜産業を営む農家の牧場・ カブトムシが採れる森林などがまだ多く残っていた。 夏になると思い出すのが、
うるさいくらいのセミの大合唱・・・ うるさいくらいのカエルの大合唱・・・ 「んも~んも~」と言う牛の大合唱・・・
それともう一つ、
近所の中学や高校の校庭から聞こえてくる野球部の
「うぉ~~~い」「うぇ~~~い」 「うぉ~~~い」「うぇ~~~い」
の大合唱????
子供心に異様に感じたのを今でも覚えている。 と共に、それが野球「部」なんだと素直に思っていたのも事実。 そんな環境の野球部に飛び込んでいった・・・ 当時の1年坊主は、まずは球拾い・・・ グランドを取り囲むように中腰で・・・ 「うぉ~~~い」「うぉ~~~い」の声出し・・・が普通。 やらないと、同級生の将来キャプテンでも目指しているのか、 真面目なキャプテン面した同級生から「声だせよ」なんて言われてね、
だ・か・ら声出してやった。
「バッチ来ねぇ~ぞ」 「バッチ暇だぞぉ~」 「風邪引いちゃうぞぉ~」
って大きな声でね。(笑)
「バッチ来ねぇ~ぞ」と声を出している自分は、 バッターを見ているんだね。 「うぉ~~~い」「うぉ~~~い」と言っている奴等って 言うのは大体が地面を見ている。 そりゃそうだよね~面白くないんだからさ。 (ちなみにキャプテン面した真面目な奴は、1年の夏で辞めちゃった。) だからボールが飛んで来たときは 誰よりも早くボールを捕球しに行けたっけ。 (野球をやりたくて野球部に入ったんだもんね。)
時代も時代だったので、いじわるな先輩からは、 その事で「けつバット」も沢山もらったけど、 「あいつ面白れ~な」と声を掛けて来てくれて 可愛がってくれる先輩も多くいたし、 当たり前だけど監督や部長である先生の目にも留まる訳。
と長くなっちゃったけど、 思い出話はこれくらいにして・・・・(ゴメン、長すぎた?)
声って何で出すんだろうね?で、なんで必要なんだろう? もちろん、声を出す事で「腹式呼吸」になるから 緊張緩和の効果もあるだろう。 (だけど、中学の頃、そんな事を考えて声を出してた 奴なんて一人もいねぇ~な(笑)) だけど一番大事なのは、コミュニケーションを取る為。 もっと簡単に言えば、声=会話なんだよ。 コミュニケーションが取れるんだったら、 日本語だろうと英語だろうと・・・ スペイン語・ポルトガル語・中国語・ヒンズー語・・・ なんでも構わない。(笑) もちろん「手話」だって構わないんだよ。 (葛飾ろう学校の選手たちは、彼らなりの方法で立派に野球をやっているよね。)
キャッチボールの時「行くぞ~」「おう」 ・・・これ会話。 ボールをもらいたい時「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」 これも自分の思っている事を相手に伝えているから会話。
野球のプレーに必要な声と言うのは、 これが基本であとは応用にになってくる。 団体競技って言うのは、チームでやるものだから絶対に会話は必要。 会話をすることで2個しかない目が沢山の目になってくる。 一人の人間の視野の限界以上をカバー出来てくる。 ・・・・チームワーク=カバーワーク=バックアップ 声=会話であって=チームワークなんだよ。 (仲間を応援するってのもこの中に入るね。) もちろん、気合いを入れる(自らを鼓舞する)為 に声を出す選手もいるだろう。 逆に声は出さないけど、 自分でほっぺたを叩いて気合いを入れる選手だっている。 だから気合い=声だけではないんだよね。 元気=声? 元気なんて目を見りゃ分かります。(笑顔) 声=腹式呼吸? 声を出さなくても腹式呼吸は出来るからね。 (声を出すのが一番簡単な方法だけど) 会話っていうのは野球(だけじゃない特に団体競技)という スポーツでは凄く大事な事になってくるんだ。 逆に声に出すと相手にばれちゃうから・・・ 「サイン」って言うのががあるのは分かるかな?(笑)
と、ここまでは選手たちへ伝えたい事。
じゃあ、監督・コーチが考えなくてはいけない事・・・ レッズの場合は、コーチ陣が声の意味を共通の認識 として持っていてくれるから心配なし。(笑顔) 声は、怒っても叱っても出てくるようにはなりません。 我々監督・コーチが考えなくてはならない事・・・・ それは、「声がない!」とか「声を出せ!」と怒鳴る事ではなく 自然と声が出るような練習方法などの引き出しを多く持つこと。 そして、それを考え伝えていくのが我々監督・コーチの仕事。 自分が中学の頃のような無意味な声を強制する必要は無いって事だね。 あれは、声(会話)ではなく「動物の鳴き声」です。 自分たちも選手たちも人間であって、牛やカエルじゃない! でも、野球人の中には、自分たちが中学・高校の頃の あの野球部の姿こそ「野球」だと信じて疑わない人種 と言うのも未だに多く存在しているのも事実なんだろうね。
また、レッズ関係者の苦手な長文になってしまった。(笑)
木根川レッズ 加藤
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