栗田かおりさんが書いてくれました | 記ンダー

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劇団キンダースペースの公式ブログ

芸術の秋①
ここから芸術の秋が続く。 
第一弾は劇団キンダースペースのアトリエ公演「手紙」。
ワークショップでお世話になっている劇団だ。
劇場に入るなり、なにかが起こることを予感させるワクワクする空間だった。
サマセット・モームの「手紙」
1時間45分というステージを一気に見せた。 
冒頭のシーンの演出は、長くキンダーを見ているが初めてかと思う。客席を瞬間に引き込む。
ベテラン俳優陣の安定した演技に、若手の成長が加わり、深みのある舞台だった。
そしてマレーシア、シンガポールといったアジアを感じさせる音楽。物語に流れるガムランの楽器の音が登場人物の心の鼓動のようだった。
そうしたことが相まって、西川口の小さな劇場が広く奥行きのある空間に感じられた。
客席を半分にし、検温、消毒、ステージは透明のシートで仕切り、場面転換の度に換気とコロナ対策万全の舞台。芸術の灯は消してはいけない。