リトミックとモンテッソーリの関係・２

リトミックとモンテッソーリの関係・２

リトミック研究センターのコラム「モンテッソーリとリトミック」の後半です。

③比べる(比較)と④合わせる(対応)についてです。

「リトミックとモンテッソーリの関係・１」は、こちらからどうぞ！

③比べる(比較)

モンテッソーリでは、同種類のものを集めたら、集めたもの同士を「比べる」ようになります。

例えば、同じ形を集めても色が違う色が同じでも形か大きさが違うように、しだいに複雑になって比べられるように進んでいきます。

リトミックでも同じように、大まかなことからしだいに細かいことまで比べられるように進んでいきます。

同じメロディーなのに1回目と2回目では、強さが違う、高低を変えたり、速さを変えたりして演奏すれば、まったくイメージが違ってきます。

ここで考えねばならないのは、初期において「この音は、どんな音ですか?」ではなくて、「この音と、この音は、どちらが高い音ですか?」というように、比較できること、すなわち、複数のものが必要になってきます。

ですから「ピアノに合わせて、歩きましょう」と言うからには、われわれ先生側には、複数のニュアンスを用意しなければならないし、その数が多ければ多いほど子どもたちの「知性の働き」が、ふくらんで行きます。

そして、数多くのニュアンスも経験させることができます。
　

④合わせる(対応)

モンテッソーリでは、分けたものや同種類に集めたものなど「合わせる」こともします。

リトミックでは、音楽を「分ける」・「集める」・「比べる」ことを耳で聞き分け、考え、音楽に「合わせて反応し、そこから「心」で感じたまま自由に「表現」することです。

まさに、初めに書いたピアジェの「子どもは、分類したり、結合させたり、系列化したり、空間や時間のなかで位置づけたり、という運動をしながら学びとる」ということばに当てはまります。
　
リトミックでは、T・S・E(時間・空間・エネルギー)を感じながら表現するわけですが、知育の方で、大きさ・高さ・長さ・重さ・色・形などいろいろなことを、見る(視覚)・触れる(触覚)ことにより、「分ける」・「集める」・「比べる」「合わせる」経験を数多くすることにより、「知性の働き」も「働きをする知性」に発展していき、「心」の中にイメージ(想像)がふくらみ、そのイメージを表現(創造)できる元となる力が育ち、「感じる心が豊かな子ども」から「正しいニュアンスを身につけたおとな」に育ってほしいと思っています。

いかがでしたか？

リトミックとモンテッソーリ教育の融合ですね。

文章にすると難しいことをやっているのかな？とか、早期教育バリバリのお堅いイメージだったりですが、全くそんな事ことはありません。

子ども達の興味や好奇心をくすぐるような、とても楽しい手法で、リトミックの中に取り入れています。

遊ぶ感覚で学んでいるので、やりたい気持ちがどんどん湧き出てきます。

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