【サッカー】野洲のサッカー面白かった! | 試合分析メモランダム

【サッカー】野洲のサッカー面白かった!

 もういろいろなところで語りつくされているでしょうが、今年度高校選手権優勝チームである滋賀県立野洲高校のサッカーは本当に面白かった。


 なんというか、「ボールに触った回数=サッカーのうまさ」という、ガキが考えるようなテーゼでチーム強化が図られているようで。2時間半の練習時間中、2時間がボールを使った練習だとか。でもDFをやらないとかサポートが薄いとか、そういうことではぜんぜんない。全員ドリブルが上手いことを前提にして戦略が練られている。


 DFに突っかけて、ボールを戻して、ドリブラーのコースを上手くあけるためにスクリーンという動きは全員が徹底して行っている。「パスが出てくる」「あそこは抜けてくる」と信じて走り込むから、パスがつながる。また、ボールを出すほうも、「俺は抜ける」と思っているからルックアップがきちっとできている。ボールを確認するためにいちいち足元を見たりしない。だから精度の高いパスが出るし、そのパスがつながると。


 しかも、パスにしても「ドリブルかパスか」の選択肢の中で選ばれたものだから、「抜けないから頼む」的な責任逃れは皆無。相手に1対1で上回っているという心理的優位性が積極性を生み、1人1人のプレーの選択肢をよりアグレッシブにする。押し込まれても鹿実相手に1-1で同点にされても、決して萎えない。「もう無理だ」と思うことはない。延長後半7分という時間帯に、あのサイドチェンジが出て、最後のクロスに対して3人が飛び込んでいけたのは、何よりも全員の気持ちが切れていなかったことの証明だと思う。


 それは単純な闘争心の強さだけでなく、それを支える「自分たちのウデに対する自信」があったからこそ。鹿実に対して、野洲は一歩も引いていなかった。間違いなく「自分たちのほうが技術は上だ」と思っていた。野洲のサッカーが「革命」だというのは、鹿実という近年の「フィジカルサッカー=高校選手権優勝チーム」という伝統をぶっ壊して見せたところですね。
 
 今後、全国でこの流れが広まったらいい。ボールを使った練習をメチャクチャに増やして、どいつもこいつも「サッカーって楽しい!」って思えるようなサッカー部が増えたらいい。もちろん、それには中学校、小学校からボールに親しめる環境づくりというのが不可欠なんでしょうけど。


 いや、久しぶりに胸のすく決勝戦でした。