声優の山本圭子(やまもと・けいこ)さんが、4月18日に敗血症のため死去していたと、所属する青二プロダクションが発表しました。
83歳でした。
発表では「去る令和6年4月18日に敗血症のため永眠いたしました ここに生前賜りましたご厚誼を深謝し謹んでご通知申し上げます」とした上で「なお 通夜及び告別式は近親者のみにて執り行われました ご遺族のご意向によりご報告が遅くなりましたことご諒恕のほどお願い申し上げます」としています。
山本圭子(やまもと・けいこ)さんは1940年8月7日生まれ、大阪府出身。
愛称は「圭子」に由来した「ドドコさん」。
劇団泉座を経て声優デビュー。
青二プロの創立メンバーとしても知られます。
山本さんは、1963年(昭38)に、テレビアニメ「狼少年ケン」(NET(日本教育テレビ、現在のテレビ朝日))のウォーリー役でデビュー。
1965年、テレビアニメ「戦え!オスパー」(日テレ)で初主演。
「天才バカボン」(読売テレビ)「もーれつア太郎」(NET)「赤胴鈴之助」(フジテレビ)などの主演も務めたほか、「ゲゲゲの鬼太郎」(フジテレビ)の砂かけ婆、特撮実写ドラマ「がんばれ! ロボコン」(NET)のロボコン役など人気キャラクターの声を務めました。
ダミ声ながらもハツラツとしたアルトの声質で、少年・少女から老婆の声まで幅広く演じ分けました。
フジテレビ系アニメ「サザエさん」では2代目、花沢さん役を昨年10月の放送分まで長年担当しました。
サザエの弟カツオを「磯野く~ん」と気さくに呼びかけるのがおなじみで、印象的な声で、作品に欠かせない存在でした。
同じく、フジテレビの国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」では“山田くん”こと山田笑太の声を昨年末まで担当するなど多くの名作アニメに出演しました。
山本さんは「サザエさん」の花沢さん役を昨年10月29日の放送をもって、「ちびまる子ちゃん」の山田笑太役を同12月17日の放送をもって降板しました。
ナレーションでも「はじめてのおつかい」(日テレ)などで活躍しました。
青二プロによると、「ちびまる子ちゃん」の降板以降は新たな仕事は受けていませんでした。
「ちびまる子ちゃん」のさくらプロダクションはこの日、公式Xで山本さんを追悼しました。
原作者のさくらももこさん(故人)による、山田の直筆イラストとともに「天真爛漫(らんまん)で、一見そうとわからないようでいて しかし実に、芯をとらえたことを明るく笑って言う山田くんが形作られたのは、長い間育てて下さった山本さまのおかげです。本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします」と故人をしのんでいました。