アニメの声優交代 | 女装男子かなこのブログ

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10月より「うる星やつら」(フジテレビ)の新作アニメが始まりました。


元日にアニメ化が発表されて約10か月。


首を長くして待っていた人も多いのではないでしょうか。


1981年から1986年まで放送された初代テレビアニメを見ていた者にとっては、あの「うる星やつら」が令和の時代にどのように生まれ変わるかが非常に楽しみだったでしょう。


元日に公開されたティーザービデオでは、ラムのイラストが少しずつ現れて、最後に振り向くだけという至ってシンプルな動画で、BGMは初代アニメの初代主題歌である「ラムのラブソング」のイントロ。


そして、あたるとラムがお互いの名前を連呼するものでした。


声優は一新されています。


「あたる」=「古川登志夫」、「ラム」=「平野文」というイメージがこびりついている世代にとって、キャストの変更はちょっと不安ではありました。


しかし、ティーザービデオやのちに公開されたPVを見る限り、あたる役の神谷浩史さんもラム役の上坂すみれさんも、違和感はありません。


「うる星やつら」という世界観が既に完成されており、作り手も受け手も共通認識を持っていたからではないでしょうか。


オリジナルキャストである古川登志夫さんはあたるの父役、平野文さんはラムの母役の声を当てており、旧作へのリスペクトに往年のファンはグッときます。


ところで、この声優とキャラクターのイメージ。


これまでもいろんなパターンがありました。


特に長期にわたる作品や、有名すぎる大ヒット作品にはさまざまな交代劇があります。


「ドラえもん」は26年間馴染んできた声優陣を2005年に一新しました。


同時に、キャラクターデザインをより原作に近いものにリニューアル。


声優だけが入れ替わると強い違和感があったかも知れませんが、キャラクターデザインも変更されたので、受け入れられやすかったのではないでしょうか。


とはいえ、新キャストはそれぞれ旧キャストに近い印象の声優が選ばれています。


これも「ドラえもん」というブランドが確立しているからでしょう。 


しかし、この「ドラえもん」のイメージは当初から出来上がったものではなく、紆余曲折もありました。


現在も続くテレビ朝日系のシリーズの前に日本テレビ系の旧「ドラえもん」が存在しました。


こちらは1973年に半年間だけ放送されたシリーズで、再放送、ソフト化、ネット配信などが一切ない幻のシリーズとされるものです。


ドラえもんを演じるのは富田耕生さん(故人)で、途中から野沢雅子さんにチェンジしています。


富田耕生さんは手塚アニメに登場するヒゲオヤジを担当するようなおじさん声です。


ドラえもんの声がおじさんぽいというのは今ではちょっと想像がつきにくいですね。


そして二代目が「ドラゴンボール」の孫悟空でおなじみの野沢雅子さん。


悟空とドラえもんが同じ声というのも不思議な感じです。


こちらの日テレ版が終了し、6年間のブランクの後、1979年からわれわれのよく知るテレ朝版「ドラえもん」が始まります。


ドラえもんを演じるのは大山のぶ代さんで、三代目となります。


富田耕生さんとも野沢雅子さんとも違うタイプの声ですから、この頃はまだドラえもんのイメージがまだ定着していなかったのでしょう。


大山のぶ代さん自身、自分の声がはたしてドラえもんに合っているのか悩んでいたようですが、原作者である藤子・F・不二雄さん(故人)(当時は藤子不二雄)が「ドラえもんってこういう声だったんですね」と優しく声かけしたことにより、大山さんは堂々とドラえもんを演じることができるようになったという逸話があります。


大山のぶ代さんによってドラえもんのイメージは確立されたのです。


私は日テレ版「ドラえもん」は再放送でも見たことがなく、その存在も長らく知りませんでした。


私にとっての「ドラえもん」はテレビ朝日版の「ドラえもん」です。


「ドラえもん」よりも長く続くアニメといえば「サザエさん」(フジテレビ)。


放送開始が1969年ですから、50年以上も放送されています。


50年も続けば当然、声優も変わります。


ただし、「ドラえもん」のようにあるタイミングで一斉に変更ではなく、「サザエさん」の場合は主要キャラを演じる声優らのまちまちの理由により、まちまちのタイミングで交代がなされています。


放送開始から磯野家で変わらず演じるのは、サザエ役の加藤みどりさんとタラちゃん役の貴家堂子さんのみです。


メインキャラもサブキャラも幾度も交代しています。


「サザエさん」もそれぞれにイメージが固まっているため、声優もそれまでのイメージを壊さないないように選ばれているようです。


「ルパン三世」(日テレ)も長寿シリーズですが、声優を一新するという出来事が一度ありました。


1987年制作の「風間一族の陰謀」では、ルパン、次元、五右衛門、不二子、銭形というテレビ第1シリーズからおなじみのレギュラーキャラの声優をすべて変更してしまいます。


新たにルパン三世を演じたのは古川登志夫さん。


このことを知らされていなかった山田康雄さんは激怒したと言われています。


この声優の交代には批判が殺到し、次に制作されたテレビスペシャル「バイバイリバティー危機一発!」では元に戻されました。


既に確立していた声のイメージをわざわざ一新して大失敗するという珍しい例ではないでしょうか。


ルパン三世が山田康雄さんの声以外にハマることはなさそうで、山田さんが亡くなったあとに、モノマネをしていた栗田貫一さんが引き継いだというのがそれを物語っています。


10月に2年にわたる再アニメ化を終えた「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」(テレビ東京)は1991年に1度目のアニメ化(TBS)が行われていますが、新作では新たな配役が行われ、特に問題なくファンにも受け入れられていました。


これは「1話から全編リメイク」という違いとあわせ、第1作で主人公のダイ役を務めた藤田淑子さんが2018年に死去したことも、大きな要因のひとつとなっているでしょう。


再び演じてもらいたくても、どうにもなりません。


なお、藤田さんは2019年に発売されたゲーム「JUMP FORCE」でダイ役を演じており、これが遺作となっています。


収録は2018年と思われるので、足掛け27年にわたりダイ役を演じてくれました。


余談ですが、1991年の最初のアニメ化では、当初はもう数か月の延長が計画されていたが、TBSの大幅な番組枠改編を受け、予定通りの1年間で終了することになりました。


しかし、延長を前提にシリーズ構成がされていたため、このままだと竜騎衆が登場したあたりで中途半端に終わってしまうことが判明しました。


スタッフは原作者の三条陸さん・稲田浩司さんと相談の上、ダイの記憶がバランに消されるところを変更し、ダイがバランを追い払うところで終了となりました。


当番組のメインスポンサーだったタカラ(現在のタカラトミー)から発売される予定だったアニメ未登場の竜騎衆のダイコロが存在しているのはそのためでした。


また、中途半端な形で終わってしまったことから、アニメファンの間で「TBSはアニメに冷たい」というイメージがついてしまいました。


そもそもキャラクターの声のイメージというのは何でしょうか?


漫画を原作とするキャラクターは、アニメ化されるまでは、具体的な声がないので、読者は脳内再生して漫画を読みます。


特に声を意識せずに台詞を読む時もあれば、好きな声優の声のイメージを当てはめることもあるでしょう。


それが実際にアニメ化されると、ギャップが生じて「思っていたのと違う!」と感じ場合が多くなります。


思い入れの強い漫画や、好きなキャラクターであればなおさら強く感じることでしょう。