貨物列車 | 女装男子かなこのブログ

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旅客列車にはたいてい行先が表示され、その列車がどこに向かうのかがわかります。


しかし、貨物列車には行先表示もなければ駅の時刻表にも表示されません。


いったい貨物列車はどこからどこに向かって、何を運んでいるのでしょう。


実は貨物列車にも「貨物駅」と呼ばれる駅があります。


貨物列車で荷物を運ぶ場合は、JR貨物にコンテナの手配を依頼して貨物駅に荷物を持ち込むと、目的地に向かう貨物列車に荷物を載せ、目的地に近い貨物駅まで運んでくれます。


貨物駅から目的地までは改めてトラックを手配して輸送します。


現在の貨物輸送はコンテナを利用するのが中心で、JR貨物ではコンテナ1個から輸送を受け付けています。


12フィートコンテナと呼ばれる標準的なコンテナには、5tの貨物を収納できます。


5tの貨物となると個人にはあまり利用機会がないように思われますが、遠距離の引っ越しでは鉄道貨物を利用するケースも珍しくありません。


輸送する製品が定期的に発生する工場や製油所、鉱山などでは、直接その敷地内に線路を引き込み、施設の近くまで貨物列車が乗り入れます。


この場合は貨物駅を介さずに、工場などから製品が直接発送されるのです。


現代の貨物列車は、旅客駅で貨物の積み下ろしを行うことは原則としてありません。


もし駅のホームに貨物列車が止まっている場合は、ダイヤの都合で一時的に停車しているケースです。


貨物駅に集まるコンテナの中身は様々です。


工業製品をはじめ、菓子や生鮮食品といった身近なものもコンテナで運ばれます。


たとえば大手スーパーのイオングループのように、専用の貨物列車を仕立てて、北海道・関東・中部・関西の各店に商品を発送している企業もあります。


身近なところで私たちは、貨物列車が輸送している商品を手にしているのです。


企業のなかには「私有コンテナ」といって自社でコンテナを所有しているところもあり、コンテナには大きく企業のロゴが入っています。


街で目にする宅配便のトラックと同じロゴを、コンテナに掲示した貨物列車もよく見かけます。


特に宅配便の場合、貨物列車を利用することで長距離輸送に必要なドライバーやトラックを大幅に削減できるメリットがあり、近年では専用の列車を仕立てるほどの需要があります。


さらに、石油や薬品、牛乳といった液体を運ぶタンクコンテナのほか、変わったところでは、集積所から焼却場までゴミを輸送する貨物列車もあります。


いずれもトラックに比べて環境負荷の低い貨物列車で輸送することで、二酸化炭素排出量の削減に貢献しています。

現在の日本の鉄道における貨物輸送では、コンテナに貨物を載せる方式が一般的です。

この鉄道用コンテナは、どのような種類があるのでしょうか。

まず「コンテナ」と言われて思い浮かべるのが「有蓋(ゆうがい)コンテナ」。

「汎用コンテナ」とも呼ばれる一般的な箱型のものです。

現在主流の「19D」や「20D」という形式のコンテナは、両側面に両開きの扉を有し、ここから中に荷物を出し入れすることができます。

長さもさまざまで、現在主流のコンテナ貨車であるコキ100系には、19Dや20Dなどの12フィート(約3700mm、5t)コンテナは5個、20フィート(約6000mm、10t)コンテナは3個、30・31フィート(約9400mm、15t)コンテナは2個積載できます。

有蓋コンテナの仲間には、生鮮品輸送を考慮して換気機能を加えた「通風コンテナ」や、断熱材を加えた「冷蔵コンテナ」、発電機を搭載して温度を一定に保つ「冷凍コンテナ」もあります。


発電機を搭載した冷蔵・冷凍コンテナは、青函トンネル内では火災事故防止のため発電機を停止するようにしています。


この発電機は機関車から遠隔操作で起動、停止できるようになっており、この装置を装備していないものは青函トンネルを通過できないため、側面には「青函トンネル通過禁止」と標記されています。


有蓋コンテナと明らかに形が異なるのが「タンクコンテナ」。

化成品などの液体物や、LNG(液化天然ガス)のような気体を運ぶためのものです。

面白いところでは、調味料や水飴、酒類など、食料品の運搬に使われたコンテナもあります。

かつては長さ12フィートサイズが主流でしたが、近年は国際規格の20フィートサイズも普及しています。

また、さまざまな形のバリエーションが見られるのが「無蓋コンテナ」。

鋼材や機械、土砂などの、有蓋コンテナでは運搬が難しいものに対応しています。

また、粒状の貨物に対応するコンテナとしては、「ホッパコンテナ」もあります。

2021年1月の時点で、JR貨物では有蓋コンテナ・通風コンテナなどを約6万2000個保有しています。

さらに、JR貨物の関連会社やその他の物流会社が保有する「私有コンテナ」もあります。

この私有コンテナは、基本的にはデザインは自由。

ワインレッドに塗装されたJR貨物のコンテナ(一部を除く)に加え、日本オイルターミナルやヤマト運輸、日本通運、センコー、ランテック、西濃運輸、佐川急便、福山通運、日本石油輸送、全国通運など、さまざまなデザインのコンテナが貨物列車を彩っています。



ブルボンの製品輸送用コンテナ

全国通運が所有し、ブルボンが荷主として使用しています。

側面にプチのキャラクター「プチクマ」が描かれています。

定温輸送のため、発電機付きの冷蔵コンテナを使用しています。

新潟~岡山間で週3回、新潟~福岡間で不定期で運用されており、運転時刻はブルボンのホームページで公開されています。


コンテナ以外では、タンク車やホッパ車といった専用の貨車で石油やセメント、石灰石などを輸送したり、大物車という車輪がたくさんある大きな貨車で、発電所の変圧器を運んだりもします。


このほか、自衛隊の特殊車両を貨車に載せて運ぶことや、鉄道車両メーカーで完成した新型車両を鉄道会社に輸送することもあります。


自衛隊では特殊車両を鉄道で輸送する訓練を行なっているそうですが、それはあくまで訓練だけであってほしいです。

現在の貨物列車の主流はコンテナですが、1980年代まではとてもバラエティに富んでいました。

大きな鉄の箱のようなワム80000形を代表する有蓋車(ゆうがいしゃ)や、その名の通り蓋がないトラ45000形などの無蓋車(むがいしゃ)、ガソリンを運ぶタキ43000形などのタンク車などです。

東海道本線や山陽本線、東北本線といった幹線では長大編成の貨物列車を見ることが出来ました。

今は貨物列車の後ろにボチボチっとテールライトもどきの赤い円板が付いているだけなので、風情がありません。

しかし、かつて貨物列車の最後尾には車掌車や緩急車が連結されていました。

車掌車にはヨ5000形やヨ8000形、緩急車にはワフ29500形やワサフ8000形(有蓋緩急車)、レムフ10000形(冷蔵緩急車)、コキフ10000形やコキフ50000形(コンテナ緩急車)などがありました。

貨物列車は1985年にワンマン運転となり、車掌車や緩急車の連結が一斉に廃止になった時は、寂しく思った鉄道ファンも多かったでしょう。

貨物を取り巻く状況は、大きく様変わりしています。

昔は、大貨物駅といえば、東の汐留・西の梅田でした。

現代ではとても賑やかになり、その面影がありません。

貨物専用線だった山手貨物線や城東貨物線も、今は旅客線(埼京線・湘南新宿ライン、おおさか東線)となりました。

大宮操車場は、さいたまスーパーアリーナになっています。

吹田操車場は、現在は吹田貨物ターミナル駅と健都(北大阪健康医療都市)になっています。


東京では貨物専用の新金線の旅客線化や越中島支線のLRT化(※次世代型路面電車システム)の計画もあるようです。

ところで、JR貨物のコンテナの中身を直接見ることはできませんが、店で売られている商品には、貨物列車で運ばれたことがわかるマークが入っているものがあります。


それは「エコレールマーク」。


トラックに比べ二酸化炭素排出量の少ない鉄道貨物輸送を利用している商品に付けられるマークで、環境問題に取り組むアピールのひとつです。


スーパーやコンビニで売られている商品にも、エコレールマークの付いたものが多数あります。


「サランラップ」(旭化成ホームプロダクツ)、「ルマンド」「チョコリエール」「ホワイトロリータ」「エリーゼ」「アルフォート」「プチ」「ロアンヌ」(ブルボン)、「柿の種」「ハッピーターン」(亀田製菓)などがあります。


ブルボンは2013年、「プチ」が貨物列車で輸送されていることをPRするCMをJR貨物と鉄道貨物輸送協会の協力で制作、「笑っていいとも!」(フジテレビ)など同社が提供したテレビ番組の中で流しました。



エコレールマーク商品の「エリーゼ」(ブルボン)と「ハッピーターン」(亀田製菓)


貨物列車は我々の生活に密接に関係していることがわかります。

一時は貨物の鉄道輸送は低迷し、貨物列車の編成もだいぶ短くなった時期があります。

今は鉄道輸送が見直され、編成もまた長くなってきました。

各地の貨物専用の私鉄も力強く生き残っています。

これからの貨物列車がどう変化していくのか、とても楽しみです。